吉本興業に所属しているコンビ芸人に、「東京シャンデリア」のハラちゃんがいる。吉本が運営するタレント養成学校のNSC東京24期生で、同期の益村康平と今年結成したばかり。27歳と若く、アイドルと見まがうようなルックスだ。かわいい系イケメンだが、それもそのはずで芸人になる前はジャニーズJr.だった。
「本名は原浩大で、明治大学在学中にジャニーズオーディションに履歴書を送付。『次の日曜日に来てください』という電話がかかってきて、書類審査を突破しました。指定されたオーディション会場に行くと、『踊ってください』と言われ、しばらくしたら腕を引っ張られて2班に分けられた。『半分からこっちの子は明日の同じ時間に来てください。こっちの子はもう大丈夫です』と宣告をされて、彼は合格のほうにいたそうです」(アイドル誌ライター)
Jr.は基本的に小・中学生が中心。すでに18歳だったハラちゃんは、大学1年生の高齢でジャニーズ生活をスタートさせた。入所は13年。King & Princeの高橋海人が同期にあたる。
その年の7月27日、東京・秩父宮ラグビー場で開催されたNEWSのコンサートでステージデビュー。NEWSにとって同所で2年連続の2日連続公演だったが、その日は悪天候で中断、急きょ翌日に順延となった伝説の“秩父宮事件”だ。
「いろいろなグループのバックダンサーを務めたそうで、もっとも多かったのはNEWS。印象に残っている先輩は嵐の相葉雅紀。とても優しかったから覚えているそうです。ほかにはA.B.C-Zの塚田僚一、元関ジャニ∞の錦戸亮も記憶に乗っているとか」(前出・アイドル誌ライター)
ルックスだけでは生き残れない厳しい現実を突きつけられて、大学を卒業する前にジャニーズ生活に見切りをつけた。その後は、1年間ほど一般職に就いた。夢をあきらめきれず、NSCに入学。現在はアルバイトで生計を立てつつ、吉本運営の小劇場に立つ。
吉本タレントによるアイドルグループ・吉本坂46のメンバーに選出されて、夢にまで見たアイドル生活を再開させた。しかし、コロナ禍による定期公演と握手会の中止がダメージとなって、来年2月5日のアニバーサリーライブで解散。再び振り出しに戻ってしまうが、ハラちゃんにとって「元ジャニーズ」は大きな武器。SNSで名を売って、いつか地上波で花を咲かせてほしいものだ。
(北村ともこ)