コロナ禍が続き、“ネットで出会ってzoomで婚活”というスタイルが定着していた2021年。一方、この秋以降は、もともと私たちが行なっていた対面婚活が少しずつ戻ってきています。
そんな昨今、来年はどんな女性がモテるのでしょうか?
ひと言でいえば、これからの恋愛成就キーワードは“ゆるモテ”。お化粧もファッションもライフスタイルも頑張り過ぎない、リラックスした女性がモテる傾向にあります。なぜそうなのか? それはもう、時代の流れだからではないでしょうか。
まず、今の日本は、かつてのような“いけいけドンドン”の経済状況ではなくなりました。ガンガン働いてお金を儲けてステータスある暮らしをしたい、ひとつの業界でトップを目指したいという、婚活世代の男性はもう少数派です。
それぞれが自分の好きなことを“そこそこ表現”して、“そこそこ楽しく”生きていきたい。そんな “ゆるっとした価値観”の男性が圧倒的に多いんですよね。
ファッションについては、ファストファッションが定着していて、ローンで高いスーツを購入する男子は少数派。時計、車などへの物欲もあまりなく、それほど収入がなくても幸せを感じるタイプの男性が多くなってきました。
穏やかに自分なりの心地よさを追求したいというのが、今の男性たちのスタンダード。好きなように、ぽわっと生きていきたいわけですから、当然、そういう女性たちを求めます。
今はもう、超美人が求められているわけではないですし、家柄とか偏差値が求められている時代でもないんですよね。そうなると、女性のほうの恋活・婚活事情にも変化が出てきます。
例えば仕事面。かつてのように、「男性と同じように働きたい」と必死になる女性よりも、のびのびとした心持ちで「私らしく自由に働きたい」という選択をしている女性が好まれます。
ファッションは、ピシッとキメたスーツよりも、ゆるっとしたニットやスカート。メイクは、たまには韓国のアイドル風のキリッとしたメイクをするとしても、普段は穏やかナチュラル系。見た目は、今の自分をちょっとランクアップするくらいの可愛さでOK。
誤解を恐れずにいえば、誰でもモテることができる時代になってきたのです。だから、今の自分をまずはちょっとだけ可愛く、ちょっと優しいくらいの“普通の感じ”で、恋活・婚活はうまくいくのです。やり過ぎは、逆にマイナスなのです。
そして、そんなゆるっとした時代に大切なのは、人との繋がり方です。今の恋活・婚活世代は、人との繋がり方もゆるっとしていますよね?
スマホのなかった時代は、お互いの固定電話番号や住所を伝え合い、やりとりをしていました。つまり、“どこの誰だか分かる人”と恋愛をしていたんです。
でも、今は違いますよね。インスタやマッチングアプリなどで出会い、どこの誰だか分からない人と仲良くなる。インスタから相手のアイコンが消えたら、もう連絡の取りようがありません。そんな“ゆるっとした人間関係”を上手に築き、LINEなどのDMでも嫉妬深くならない“さらっとした女性”がモテるんです。
すべてがゆるっとしてきている昨今の恋愛事情。そろそろ2022年ですが、あなたは“ゆるモテ”の準備、できていますか? 「モテたい、彼氏が欲しい」と鼻息の荒いあなた。まずは深呼吸。肩の力を抜いて、ゆるっといきましょうね。
安藤房子(あんどう・ふさこ) 恋愛心理研究所所長。離婚を機に日本初の恋愛カウンセラーとして独立。メールカウンセラーの草分け。心と身体両面からのアプローチで婚活・恋活女子を応援。著書は韓国・中国でも翻訳出版。心理テストの作成やメディアでMCとしても活躍中