6月29日、NHKが2017年上半期の連続テレビ小説を発表した。タイトルは「ひよっこ」で、ヒロインは有村架純。01年に放送された「ちゅらさん」を手掛けた岡田惠和氏のオリジナル脚本となる。有村に決まった経緯をテレビ関係者が語る。
「有村さんは13年の『あまちゃん』以来の朝ドラです。民放ドラマはまずキャスティングが先で、人気俳優を抑えた後に脚本家を決めることも多いのですが、朝ドラはほぼ逆。プロデューサーと脚本家がどんな作品を作るか決め、そのイメージに合ったヒロインを選出します。今回、脚本を務める岡田さんは、有村さんがデビュー間もない頃に出た映画『阪急電車 片道15分の奇跡』を担当し、その頃から『いつかこの子がヒロインの朝ドラを書きたい』と思っていたそうです」
今回、有村はオーディションなしで抜擢された。それはプロデューサーの事情があったからだという。
「今回、制作統括を務める菓子浩さんは、07年に貫地谷しほりさんで『ちりとてちん』を制作し、大阪制作の最低視聴率の爆死。09年には倉科カナさんで『ウェルかめ』を制作し、朝ドラ最低視聴率を記録し“低視聴率プロデューサー”を揶揄されたこともありました。その後、11年の『あまちゃん』で成功し、『次にやる時は、経験を積んだ“あまちゃん女優”でやりたい』と強く思っていたようですよ」
どのような経緯であれ、作品が面白ければ視聴者は納得する。有村が「ひよっこ」から実力派女優になることを期待したい。
(長谷部葵)