毎日、何気なく飲んでいるコーヒー。実は、生産工程で廃棄物が多く出ることをご存知ですか? それらを削減するサステナブル(持続可能)な取り組みが、いま随所で行われています。コーヒーが大好きな人こそ要チェックですよ。
■コーヒー豆の麻袋をプランターに!
通常は有効活用できずに焼却処分されているというコーヒー豆を入れて運ぶ麻袋を、回収した天然繊維の衣服と共に“土に還せる天然素材100%のプランター”に再利用するプロジェクトがスタートしました。
これは、土に還せる天然繊維にフォーカスした取り組みを行う天然繊維循環国際協会(NICO)が、UCC上島珈琲をはじめとしたカフェ業界、アパレル企業などとタッグを組んで実施しているもの。プランターは、自治会・町内会・商店会などで緑化活動に役立てられています。経年劣化してプランターとしての役割を終えた後は、NICOが責任を持って回収し、土に還して食物の栽培に活用するという流れです。
まずは原宿や沖縄から展開する予定で、Zenesというサイトではクラウドファンディングが開催中。参加すればプランター制作費用に貢献できる他、自分で作れる麻袋プランター製作キットやコーヒーセットなどのリターンもあるそうですよ。
■豆カスからジャケットに!
コーヒーによる廃棄物の代表といえば豆カスです。大量廃棄されるその豆カスを再利用する活動のひとつが、ヨーロッパ発のサステナブルファッションブランド『ECOALF(エコアルフ)』による取り組み。日本では三陽商会が展開していて、2020年には豆カスを生地の原料として再利用した「KATMANDU マルチジャケット」を発売しています。
これは環境保全とサステナブルファッションを伝えることを目的に開発されたジャケットで、インナーとして着用可能な中綿ジャケット付きのため、1着で3通りの着方が楽しめるという優れモノ。撥水性と耐水性を兼ね揃えており、雨の日やアウトドアでの着用にも適しています。残りの冬はもちろん、春先の肌寒い時期にも着回せそうですね。
■繰り返し使えるオシャレなコーヒーカップ
カフェやコンビニでコーヒーを買うたびに廃棄される紙コップが問題視されている中、繰り返し使えるコーヒーカップが続々登場しています。中でも「Ecoffee Cup(エコーヒーカップ)」は、とにかくデザインがオシャレ。鮮やかなカラーやクラシカルな模様など、魅力的な柄がプリントされています。
カップ本体の素材は、竹やトウモロコシ、コーンスターチ、アミノ酸由来の樹脂などで、プラスチック製品に含まれる有害性が指摘されるものは一切なし。環境に優しいマイカップを持つことは、地球貢献にもなりますね。
コーヒーの生産・流通工程でサステナブルが実現すれば、美味しいコーヒーもずっと楽しめます。コーヒー好きの方は、これらの活動に興味を持って参加してはいかがでしょうか。