健康のことを考えて「カテキン飲料」を自ら選んで飲んでいる人も多いのでは?
カテキンといえば、お茶に含まれるポリフェノール。脂肪やコレステロールの吸収を抑える働きなど、さまざまな健康効果が実証されています。市販のカテキン飲料では、伊藤園の『カテキン緑茶』や花王の『ヘルシア緑茶』などがありますね。
実は、お茶には8種類のカテキンが含まれており、そのうちのひとつである「EGCg(エピガロカテキンガレート)」については近年実験が行われ、新たな健康効果が期待できることが実証されたそうです。
EGCgは水分、油分に混ぜるとすぐに酸化して効力が減ってしまい、また苦みが強いため、ウイルスを殺すほどの高濃度で食品や飲料に入れることが困難といわれていました。しかし、日本のメーカーのHPG社が、EGCgを水に溶かしたEGCg水溶液を高濃度のまま安定化させ、かつ、味やニオイを変えない成分の製造に世界で初めて成功。特許も申請しているこの高濃度カテキンEGCgが、抗ウイルス効果を示すことをインフルエンザウイルス、SARSウイルス、コロナウイルスを用いて実証したというのです。
HPGによれば、今後このEGCg水溶液を用いることで、ウイルス予防効果が期待できる食品や飲料、口腔内スプレーなどの開発が可能だそう。すでに試作品が作られていて、同社の発表会では、喉や鼻粘膜に作用するスプレー、タブレット、微炭酸レモン飲料、コーラ飲料、炭酸水などの清涼飲料水、国産焼酎・白酒などのアルコール飲料が紹介されていました。
EGCg水溶液の構成成分は、すべて厚生労働省が許認可する食品添加成分であるため、体内での副反応のリスクがなく、子どもから高齢者まで安心して服用可能なんだとか。また、手が荒れない手指消毒液、安全なウイルス除去の掃除液としても活用できる可能性があるとのことでした。
今後、多くの製品が登場し、“高濃度”のカテキン飲料が飲める日は近いかもしれませんね。