タレント・坂上忍が3月29日放送の「バイキングMORE」(フジテレビ系)に出演し、“ビンタ騒動”を謝罪した俳優のウィル・スミスについて物申した。
スミスは28日開催のアカデミー賞授賞式で、プレゼンターを務めたコメディアンのクリス・ロックから、妻・ジェイダさんの髪型を揶揄するようなジョークを言われ、激怒。思わず席を立ち上がって壇上へ向かうと、ロックの顔面に強烈な平手打ちを食らわせていた。
ジェイダさんはかねてより脱毛症に悩まされていることを公に打ち明けており、それを隣で支えてきたのがスミスだった。番組に出演したコメンテーターのデーブ・スペクターは「クリス・ロックはどうやらジェイダさんが脱毛症だったことを知らなかった。であれば、セーフというのが大方の見方」とアメリカ国内での世論を伝えると、現在ではスミスの暴行に対する批判の声が目立ち始めているという。
これに対し、坂上は「僕は我慢できないけど、もう2択だよね。我慢するか、ビンタをするかの2択になった時に、あのウィル・スミスのコメントが苦手なのよ。『アカデミーに謝りたい』って。信念を持って、10億人が見ている歴史のある大舞台でビンタするんだったら、謝るなよって、逆に思っちゃう」と主張した。
映画「ドリームプラン」への出演で、今回のセレモニーでは主演男優賞を獲得したスミスだが、初オスカーを語るスピーチでは、「皆さんに謝罪しなければなりません」ともコメント。坂上は、これに違和感を覚えたといい、「(スピーチで)涙を流してさ。クリスさんには謝ってないのよ。『ビンタしちゃったけど、アカデミーがまた呼んでくれるなら呼んでね』みたいな感じの受け止め方を僕はしちゃって。何か納得がいかなかった」と語った。
「“信念を持ってビンタしたなら謝るな”と述べた坂上ですが、当のウィル・スミス本人はインスタグラム上で『ジェイダの病状に関するジョークは私には耐えがたく、感情的に反応してしまった』と反省しており、信念というよりも、瞬間的にカッとなって手をあげてしまったと振り返っています。また、ロックに対しても『公に謝罪したいと思う。私が間違っていた』と言及していることから、坂上の“謝るなよ”発言には、ネットから『信念とかの理屈じゃなくて、ただの感情でしょう。だから謝るのは当たり前だと思います』『妻を守りたいという信念はあると思うけど、それと殴ってしまったこととは話が別。頑なに謝罪しないよりも、ウィル・スミスのように謝罪できるほうが人として正しいと思う』『いや、暴力自体を肯定するな。ウィル・スミスも殴ったことについては反省してるわけで、そこは感情的になったと認めてるんだろ』などの反応が集まっています」(テレビ誌ライター)
ウィル・スミスにとっては、ビンタ騒動と初オスカー授賞という2つの大きな出来事があった、壮絶な1日となったようだ。
(木村慎吾)