お笑いタレント・明石家さんまが4月2日放送のラジオ番組「ヤングタウン土曜日」(MBS)に出演し、米アカデミー賞授賞式での「ビンタ事件」について言及した。
同式典において、俳優のウィル・スミスは妻・ジェイダさんの脱毛症を揶揄するスピーチを行ったプレゼンターのクリス・ロックに激怒。壇上に向かい、生放送中に強烈な平手打ちのビンタを食らわせ、大きな騒動に発展した。
その後、スミスはSNSを更新し、ロックに対する謝罪の言葉を綴っているが、さんまは「俺は、まぁ、アイコンタクトを取ってやらはったことなのかな? と思ってんねんけどな」と、2人が協力して行った“出来レース”ではないかと推察。「ホンマに怒ったらグーやろうしな。平手やし、向こうのリアクションも。まぁ、クリス・ロックやから、ちゃんと応対して、どれがホンマなのかわからへんねんけども。たぶん、芸人同士というか俳優同士で、『いくぞ』という感じはCM中にあったんちゃうかな? 俺が見た限りやけどな」と考察した。
さらに、さんまは「あれ、ウィル・スミスとクリス・ロックやからね。アジア人だったらすごい問題になってたと思う。アジアヘイトでアメリカは今大変やから。人種差別的なことやったら大変やったけども」と語ると、「まぁ、俺は一つのシャレやと思うねんけどね」と指摘。「まぁ、でも、(ロックが)奥さんの病気を知らなかったっていうねんから、こればっかりは。と言うても、それで話題をかっさらったしね。世界中、俺たちもコロナで(ノミネート作品は)みんな観てないやつばっかりなんです。だから、どの賞獲って、どの映画やねんっていう中で、日本の『ドライブ・マイ・カー』が獲ったんで、あれやったけども、一瞬でウィル・スミスに話題を持っていかれた。これからどうなっていくのか」と、ビンタ騒動の行く末にも注目しているようだった。
「さんまの考察には、一部から『私も最初、そうだと思ってました』『その説はあり得ると思います』と共感する声も見られましたが、その“シャレ”によって、双方が得たものはなく、ウィル・スミスには俳優としてのキャリアに悪影響を及ぼしかねないほどのバッシングが集まっています。また、アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーからも公然とその振る舞いを非難されていることから、このさんまの推理には『グー、パーの問題ではない』『さすがにそれは無理がある』『誰もプラスになってないから』『テキトーに喋りすぎ』『出来レースでアカデミー退会するんか笑』『なんだその解釈、ひねくれすぎじゃない?』『それをやってウィル・スミスには何のメリットがあるの?』など反論が相次ぎ、あまり世間を納得させるような考察とはならなかったようです」(テレビ誌ライター)
“グー”ではなかったとはいえ、スミスの暴行にはアカデミー賞授賞式が開催されたロサンゼルスの市警が現行犯逮捕に動く寸前だったとも報じられている。
仮に出来レースだったとしても、2人の思惑は大失敗に終わったといえそうだ。
(木村慎吾)