放送中のNHK朝ドラ「ちむどんどん」があまりにもリアリティに欠けるご都合主義的なストーリー展開のため、「ちむどんどんしない」とネット上で批判の的になっている。
「ちむどんどん」とは胸がわくわくするという意味の沖縄の方言。沖縄県北部のやんばる地方出身の黒島結菜演じるヒロインの比嘉暢子が、貧しさに負けず4兄妹との絆を大切にしながら、やがて沖縄料理に夢をかける料理人になるというあらすじだ。
5月16日放送の第26話では、暢子が沖縄から西洋料理の勉強がしたいからと神奈川県・鶴見に移り住む。東京の大学に進学した幼なじみの早苗(高田夏帆)とも東京のボクシングジムにいるはずの兄・賢秀(竜星涼)とも連絡が取れずに困っていると、目の前の家から三線の音が聞こえ、その家が沖縄県人会の会長・三郎(片岡鶴太郎)の自宅であることが発覚。三郎は困っている暢子に食事をさせ、そのまま自宅に泊まらせ、さらに銀座のレストラン『アッラ・フォンターナ』に紹介状を書いて就職先まで世話するというトンデモ展開に。
ドラマ受けした「あさイチ」(NHK)のMCを務める博多大吉は、この日「ちむどんどん」に初登場した片岡のことを「版画かと思った」「美術品に見えた」などと容姿をひとしきり称えると「ややこしいのが、この後、本当の息子さんが料理人で出演する」とコメント。なんとこの日の「あさイチ」には、片岡の三男で日本料理人である荻野聡士氏が生姜焼きをレクチャーする講師として登場することになっていたのだ。
大吉はゲストの高橋克典に「ご紹介遅れました。噂の息子さんです。(沖縄県人会)会長の息子さん」と荻野氏を紹介。荻野氏も「版画のような父を持つ荻野です」と笑いを誘った。
「ネット上には『鶴太郎から息子さんへの親子リレーにちむどんどん!』『ドラマではちむどんどんしなかったけど、荻野さんのあいさつにちむどんどんした』『荻野さんの目元が鶴太郎さんによく似ててちむどんどん』など、片岡の朝ドラ登場からの三男・荻野氏の『あさイチ』登場に胸がわくわくした人が続出したようです」(女性誌記者)
「今日(あさイチに)出演することを(片岡に)伝えたら、たまたま今日から父も出演で、一緒だねとやり取りしました。冒頭でいじっていただき、ありがとうございます」と謙虚に感謝の言葉を述べた荻野氏。ドラマチックでリアルなワクワクする展開に「ドラマもこうあってほしい」と思わずにはいられない。