横柄なテレビマンの振る舞いに対し、嫌悪感を示したのは、若手お笑いコンビ・EXITの兼近大樹だ。兼近は、ことあるごとに業界人の「テレビ様です!」といったムードを感じてきたという。
6月19日放送の「ワイドナショー」(フジテレビ系)では、NHKのBS番組が群馬県・尾瀬国立公園内の木道を約10分間、撮影のために通行止めにしていたという騒動について特集。現場にはNHKの男性スタッフが「只今NHKの番組の撮影中です。10分少々お待ち下さい。お騒がせして申し訳ありませんが、ご協力の程宜しくお願い致します」と書かれたパネルを持って立っており、それが原因で多くの観光客による渋滞ができてしまったという。
この騒動に関し、兼近は「テレビって嫌われ始めているのを自覚したほうがいいと感じていて」と切り出し、「やっぱり邪魔ですよね、見てない人たちからしたら。『何、意味のないものを撮ってるんだよ!』っていう感覚でずっと生きてきましたし、『うるせーな!』とか思ってました」とコメント。テレビが撮影を理由に観光客を足止めする行為を批判した。
また、「そのくせに横暴」と、一部のテレビクルーの態度の悪さも気になるという。「一般の方とかがゲストに出てくださるのに、“場所がそこだから”って(偉そうに)やって、芸人さんとかには“こちらです!”みたいな」と、一般人とタレントへの接し方に違いがあると指摘し、「逆、逆って。一般の人に配慮して、我々はテキトーでいいって。なんかわからないけど『テレビ様です!』っていうのを感じるなっていうのを、僕、日々思っている」と語った。
「今回のNHKの撮影をめぐっては、国立公園を管轄する環境省・関東地方環境事務所が、事前にNHK側から通行止めをすることまでは知らされていなかったとも証言。一部メディアの取材に対し、『木道利用者に迷惑がかかりますので、NHKから通行止めを相談されたら、それはしないで通行を確保してほしいと伝えていたと思います』と答えています。つまり、“撮影にご協力下さい”というパネルでの足止めはNHK側が勝手に行ったものだということが発覚し、兼近の指摘するように、往年の『テレビ様』な感覚が抜け切っていないと批判されても仕方がないでしょう。これを、テレビに出演している側の人気芸人がワイドショーで指摘したことには、『よく言った!』『正論だわ』『こういう人にもっとテレビに出てもらいたい』など、ネット上で絶賛の声が寄せられています」(テレビ誌ライター)
世論の反感を買うような横柄な態度を改めなければ、若者世代のテレビ離れをさらに加速させてしまう可能性もあると言えるだろう。
(木村慎吾)