最終話は完全に蛇足!「競争の番人」、魅力的な役者が揃うも数字が伴わなかった“敗因”は?

 坂口健太郎と杏主演のドラマ「競争の番人」(フジテレビ系)が9月19日に最終回を迎え、平均視聴率は9.5%、全話平均は8.85%でフィニッシュした。

 今作は、独占禁止法に関わる違反行為を取り締まり、経済活動における自由で公正な競争の場を守るために目を光らせる「公正取引委員会」を舞台に、談合やカルテルなど不正を働く企業の隠された事実をあぶり出していくというもの。

 坂口と杏の他にも、2人が所属する第六審査、通称“ダイロク”には小池栄子、大倉孝二、加藤清史郎、寺島しのぶと演技派がズラリ。また、談合を裏で取り仕切っていた国土交通省の事務次官を小日向文世が演じ、“ラスボス”のキャスティングは申し分ないように思えた。

「実際、魅力ある役者がそろった作品ということで、初回11.8%の好スタートを切りましたが、その後、数時は徐々に下降。敗因の一つとして考えられるのは、中途半端な構成です。1話完結と思いきや、天沢雲海(山本耕史)を取り巻く事件は3話まで続き、なかなか進まない展開に視聴者離れが起きました。以降はほぼ1話で決着し、10話では小勝負(坂口)の憎き相手であり、不正をあぶり出したかった藤堂(小日向)を追い込むことが出来ました。ところが、最終回は小勝負が異動先の愛媛県のスーパーで人質立てこもり事件に巻き込まれ、“ダイロク”の力を借りつつ犯人を説得して解決するこじんまりとした内容。そのため、視聴者の中には『前話で最終回にしとけばよかったのに』『11話は完全に蛇足だった』との声が飛び交いました」(テレビ誌ライター)

 公取という新しいジャンルのドラマだっただけに、大きく展開するか、小さくまとめるか制作側にも迷いがあったのかもしれない。

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