9月30日に最終回を迎えたNHK朝ドラ「ちむどんどん」。放送中からご都合主義的なストーリー展開、あまりにも雑な登場人物たちの心情描写、万引きや詐欺を肯定するかのような価値観、リアリティに欠ける役者のオーバーアクションなどなど、列挙したらきりがないほど酷評され続けた半年間がやっと幕を下ろした。
最終回では、ジョン・カビラによるナレーションで一気に35年が過ぎ、黒島結菜演じるヒロイン・比嘉暢子は老婆に。しかし、髪の毛だけは白髪まじりにしていたが、しゃべり方も動き方も顔の表情も35年前とまったく変わっていない。ほかの登場人物たちも白髪姿で登場したが、どうにも「やっつけ老人」のようにしか見えなかった。
ところがそんな中、唯一きっちり「老人」を演じていたのが、ニーニーこと比嘉賢秀(竜星涼)の嫁・清恵を演じた佐津川愛美だ。佐津川は「やっつけ老人」たちが大挙する中、年老いた人間らしくおぼつかない足取りでよちよち歩き、見えにくくなった目で暢子を見つめ、思うように言葉が出てこなくなりながらも返事をするという、老人然とした演技を見せたのだ。
「佐津川には暢子から話しかけられ、返事をするくらいしかセリフはありませんでしたが、本物の老婆が1人だけ交じっているかのようでした。佐津川は今年3月、主演映画『蜜月』が榊英雄監督の性加害問題を受けて公開中止になるという憂き目に。朝ドラでの好演を機会に、ぜひとも報われてほしいですね」(映画誌ライター)
10月5日深夜スタートのドラマ「夫婦円満レシピ~交換しない?一晩だけ~」(テレビ東京系)では、夫婦の夜の営みが皆無になったことを悩むヒロイン・仁科志保を演じる佐津川。新ドラマでの佐津川の演技を想像すると“ちむどんどん”してしまう?