放送作家の鈴木おさむ氏が11月9日放送のラジオ番組「おとなりさん」(文化放送)で、国民的アイドルグループとの日々を振り返った。
「SMAP×SMAP」(フジテレビ系)を始め、これまで多くの番組でSMAPメンバーと仕事をこなしてきた鈴木氏。この日は「あの時自分に寄り添ってくれたSMAPソング」として、彼らの代表曲を流しながら、貴重な逸話を披露した。
鈴木氏は、ヒット曲「夜空ノムコウ」が発売された1997年について、「中居(正広)くんが初めて紅白の司会をやった時かな。フジテレビで年越し特番をやることになりまして。『スマスマ』チームで。生中継だったんですけど、中居くんが紅白ですから、紅白終わって、スタジオに来て、年を越えて、この曲を最後に歌うっていうことになってたんですよ」と、SMAPと年越し番組に臨んだという。
しかし、紅白が開催された渋谷のNHKホールから年越し番組の現場までは、大晦日ということもあり大渋滞。中居はバイクでスタジオに急行するも、「やはり間に合わないってなって、4人で歌うしかないってなった」と現場ではあきらめムードが漂う事態に。
鈴木氏も絶望感に陥っていた中、「イントロが鳴り出したら、スタジオにバイクが着いたんですよ。そこで中居くんが降りて、本当に歌うんです」と、間一髪のところで到着するという奇跡を起こしたというのだ。
あまりに“出来すぎ”かつ劇的な展開に、周囲からは「上手いことやるね」「イイ演出だったね」と指摘されたという鈴木氏だが、「そんなこと(ヤラセでは)なくて。本当にマジだったんですよ」と強調。続けて「あの人たちと仕事してる時って、本当にそういうことがあって。最後に木村(拓哉)さんがギリギリでストライクを出すとかね、嘘みたいなことがあって。で、僕は必ず、彼らとお仕事する時には、ラスト1%の奇跡というのを信じて組み立てるんです。だから、全然上手くいかない時もあるけど、それが叶った時の夢を見させてくれる」と、敢えて余白を残し、“持ってる”SMAPに委ねていたのだそうだ。
「放送作家として、その奇跡を肌で感じ続けてきた鈴木氏は、『想像を超えたものを見せてくれるのが彼らだった』とも表現。普段はなかなか耳にすることのできない、制作サイドの視点からの貴重なエピソードということで、ネット上には『神がかってる人達のグループだったんだな~と改めて思います』『こういう話が聞けるのは嬉しい』『番組ラスト5秒でテーブルクロス引きを成功させる木村拓哉とかね』などのコメントが書き込まれており、視聴者にも彼らの偉大さは十分に伝わっていたようです」(テレビ誌ライター)
ファンが求める次の奇跡こそ、やはり再結成という展開ではないだろうか。
(木村慎吾)