ピン芸人たちが頂点を競い合う「R‐1グランプリ」(フジテレビ系)が、3月4日の生放送中に、ある“誤表示”が起こり、審査に対して浮上した疑惑がいまだ収まらない。
「問題の表示は、トップバッターで登場した芸人・Yes!アキトのネタが終わった後の得点結果発表時に起きました。スタジオの大きなモニターに彼の点数が発表される直前に一瞬、“田津原理音 470点”の文字が表示されたんです。この時点でまだ田津原はネタをやっていなかったんですが、その後、順番が来て田津原がネタを終えると審査員がつけた得点は同じ470点。さらに、その田津原が21代目王者に輝いたので、ネットでは“やらせ”“出来レース”を疑う声が続出したんです」(テレビ誌ライター)
事態を受けて番組側は公式Twitterで「3/4(土)19時放送『R‐1グランプリ2023』の審査得点発表の際、リハーサル時に入力した仮のデータが制作側の不手際により誤表示されました。全出場者の得点は審査員の厳正な審査によるものです。経緯は番組公式HPで報告いたします。視聴者、関係者の皆様にご迷惑をお掛けし謹んでお詫び申し上げます」とツイート。その公式ホームページには、長文でより詳細な経緯を説明が掲載された。それによれば、要は、問題の表示は本番前のリハーサル用に仮に入れていた点数が誤表示されたもので、実際の点数が一致したのは「完全な偶然」なのだという。
しかし、ネット上では、「なんでまだネタもやってない状況で点数まで一致するんだろうか。出来レースって言われても仕方ないと思う」「5人の審査で470点が一致するのはかなりの偶然。仕組まれていたと言われても仕方ない」「おそらくは、事前に審査して得点を決めていたのでしょう。そのほうが審査員も楽だし、慌てて得点つけてミスることもない」といった声が続出している。
一方、今回の件について、多くの芸人たちは“やらせ”を否定。過去に司会を務めたことがある宮迫博之は「ずっと司会をさせてもらってたので、わかります、リハーサルで仮にこんな感じになりますで点数を出すんですがその画像がたまたま残ってただけ、ただの偶然です」とツイート。お笑いコンビ・かもめんたるの岩崎う大も「確かに、これを出来レースと騒ぎたくなる気持ちもわかるんですが、こういう賞レースの時って、リハで適当な点を付けて、段取りをやるんですよね」とネットニュースにコメント。有吉弘行は自身がパーソナリティを務めるラジオ「有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER」(JFN系)で「やらせ、やる意味がないよね」と断言した。
「芸人たちの意見には根拠があって、まず“やらせ”を行うには陣内智則やバカリズムなど5人の審査員それぞれが出す点数を打合せして470点になるように調整しなければなりません。そんな協力依頼に、彼らがリスクを負ってまで引き受けるかという疑問が一つ。さらに審査員だけでなくスタッフも巻き込む必要があり、そうなると今度は情報漏洩のリスクが増大します。そこまでして地上波では無名に近い田津原を優勝させる意味は考えられません」(芸能記者)
先のM-1グランプリで優勝したコンビは、「R-1にないものは夢」とのギャグを放っていた。せっかく大ブレイクするチャンスにケチがつくとは、田津原にとってはむしろ「悪夢」!?
(柏原廉)