どうやらまだ明かされていない事情があるのかもしれない。
歌舞伎俳優の市川猿之助が5月18日に自宅で倒れていたことが見つかった件に関して、所属事務所の「ケイファクトリー」が5月23日、発見者となった女性マネージャーの動きについて明かした。
同日に更新された公式サイトによると、18日の午前10時15分ごろ、猿之助のマネージャー二人が自宅を訪問。返答がなかったために室内を確認したところ、倒れていた猿之助を発見し、119番通報したという。
当日は女性マネージャーが、自宅から公演会場の明治座までの移動に同行する予定だったという。その理由については週刊誌の発売に合わせてマスコミや報道関係者が自宅に訪れることが予想され、近隣住民の迷惑にならないようにしたからだとしている。
「週刊誌が報じたハラスメント疑惑の記事に、事務所側が対処していたことが明らかになりました。ただ今回の発表にはひとつ、どうしても気になる点があります。それはマネージャーが『午前10時15分』に猿之助の自宅を訪れたという点。というのもこの日、猿之助が出演予定だった『市川猿之助奮闘歌舞伎公演』昼の部は、午前11時30分に開演予定でしたからね」(芸能ライター)
この日は昼の部が「貸切公演」となっていたが、これはチケットを一般発売しないだけであり、公演の内容自体は通常通り。開演時間も同じ11時30分だった。
一方、東京・目黒区にある猿之助の自宅から明治座までは車で20~30分ほどの距離。すると10時15分に迎えに行った場合、明治座到着は10時40分ごろになるはずで、開演まで1時間を切るという慌ただしいスケジュールとなっていたのである。
「歌舞伎は独特のメイクや衣装の着替えに時間がかかることがあり、演者は開演の2時間前には楽屋入りしているもの。さすがに開演まで1時間を切っての会場入りはギリギリに過ぎるでしょう。そうなると10時15分に迎えに行ったというところからして、どうにも不自然に感じられて仕方がないのです」(前出・芸能ライター)
もちろん猿之助は主役ゆえ、すべてにおいて最優先されるはずであり、ギリギリの到着でも問題ないのかもしれない。とはいえ突発的な交通渋滞などもありえることから、さすがに開演1時間15分前にマネージャーが自宅に行くのは遅すぎるのではないだろうか。
それゆえ事務所側が発表した時間にも、実は何かしらの裏事情があるのではないか。そんな疑念を抱いてしまうほど、今回の一件はまだまだベールに包まれているようだ。