ジャニーズ事務所には、小学生のうちから入所する者も少なくない。KAT-TUN・亀梨和也は12歳でオーディションに合格。その翌年の1999年には、早くも「3年B組金八先生」(TBS系)の第5シリーズで連ドラ初出演のチャンスを手に入れ、ジャニーズ主催の野球大会にも登板している。
合格直後、幼い亀梨少年が抱いていたのは「ジャニーズって、レッスンとかに行きはじめると、スパイとか付けるのかな」という疑念だった。なぜなら、ジャニー喜多川社長から、「YOUは学校ではあんなに先生とケンカするのに、ジャニーズに来るとマジメにやっちゃってんの?」と、学校における言動を報告されたからだという。
当時、まだレッスン生として稽古場に通っていた亀梨は「担任のヤツが事務所にチクったのかな?」「誰かチクってるヤツがいるんだ、この学校には」と疑心暗鬼になり、その後数年間、“ジャニーさんスパイ説”を信じていた。
そんなある日、亀梨は驚愕の真実を耳にすることになる。
「あの時、YOUの携帯が押されちゃって、つながってたんだよね、僕のところに」
なんと、亀梨の制服の胸ポケットに入っていた携帯電話が、誤ってジャニーさんに電話をかけてしまったのだ。ジャニーさんのすごい所は、およそ半日間も、ずっと電話に耳を傾けていたこと。
亀梨にとってはとんでもない失敗かもしれないが、これがきっかけでスターへの道のりを歩むことができたのかもしれない。
(北村ともこ)