20~30代の芸能人のみならず、視聴者のなかにもその華麗な経歴に驚いた人は多かったようだ。
6月17日に放送されるゴールデン特番「大キョコロヒー」(テレビ朝日系)には、黒柳徹子がゲスト出演する予定。その特番を前に6月12日放送の「キョコロヒー」(同)では、MCのヒコロヒーと日向坂46齊藤京子が、黒柳をどうおもてなしするかを考えることとなった。
番組では黒柳の友人である清水ミチコをゲストに迎え、様々なエピソードを教えてもらうことに。まずは黒柳の基本情報や伝説がホワイトボードに書き出されていたが、その内容に視聴者が驚いていたのである。
「基本情報の一番目は『日本のテレビ女優第1号』というもの。もともとNHK放送劇団のメンバーであり、NHKラジオで番組も持っていた黒柳は、昭和28年(1953年)2月1日にスタートしたテレビ放送に初日から出演していた経歴の持ち主であり、まさにテレビの歴史における生き証人なのです。そして昭和33年(1958年)の第9回NHK紅白歌合戦では25歳で紅組司会を担当。これは当時の司会者最年少記録でした」(芸能ライター)
現在のテレビ業界からは想像もつかないが、黒柳は「NHK専属女優」という肩書きの持ち主だった。テレビ放送が始まった当時、ほとんどの女優は映画会社や劇団に所属しており、テレビ女優という概念すらなかったもの。それゆえ日本初のテレビ局であるNHKでは、専属の女優を抱えないことにはドラマを制作することさえできなかったのである。
そんな黒柳の経歴や伝説が次々と明かされるなか、清水からは「黒柳の交友関係がエグい」とのエピソードが明かされた。清水が黒柳に電話したところお話し中で、掛け直した際に「さっき電話中でしたよね?」と訊ねたところ、「チャールズ皇太子(現・イギリス国王)としゃべってたの」というのである。
ここでヒコロヒーは何語で会話していたのかと質問。英語じゃないですかと答えつつ、清水が「ニューヨークで生活のご経験もあるし」と説明すると、ヒコロヒーは「えーっ!」と驚きの表情を見せていたのである。
「博識のヒコロヒーでも、黒柳がニューヨークに住んでいたことを知らないんだなと、逆に驚きましたね。黒柳は昭和46年(1971年)から1年をニューヨークで過ごし、演技やダンスを学んでいました。トレードマークの玉ねぎヘアは、現地で知り合った日本人ヘアメイクアーティストのアイデアによるものです」(前出・芸能ライター)
8月9日の誕生日で90歳を迎える黒柳。テレビ放送初日を知る黒柳と共演できるヒコロヒーや齊藤は、歴史に直接触れているのも同然だろう。