大手回転寿司チェーン「スシロー」での迷惑動画騒動をめぐり、お笑いコンビ・ロザン(菅広文、宇治原史規)が6月11日公開のYouTube動画から意見を述べている。
岐阜市内にあるスシローの店舗では、少年が卓上の醤油差しの注ぎ口をペロペロと舐めたり、指に唾液をつけ、レーン上の寿司に付着させるといった迷惑行為の動画が拡散されていた。
これを受け、同運営会社は少年側に損害賠償約6700万円を求めて提訴。ネット上でも大きな話題となっているが、菅は「とあるコメンテーターの方が、子供は子供だから、皿洗いしたりとか裏方の仕事をさせるのが更生の一個じゃないかとおっしゃられている。素晴らしいご意見やなと思う」と述べつつ、「ボク的には大反対」とした。
その理由として挙げたのは2点。1つは、その少年に皿洗いができるとは思えないとし、「そういう事を任せてもいいよね、とは思えない行動をとっている」と語る。そして、2つ目に「ボクは皿洗いとか、そういうお仕事されてる方に失礼かなと思った」と指摘すると、相方・宇治原も「ボクもその感覚はあります。(皿洗いなどの裏方仕事は)罰ゲームじゃないから」と主張していた。
また、菅は「仮にそれができるとしても、それが失礼に当たるのか当たらないのかを考えるのは大事なことだと思う」と、皿洗いや雑用を更生や罰に利用する考えに異論を唱えている。
「この騒動に関して、6月9日放送の『羽鳥慎一 モーニングショー』(テレビ朝日系)では、タレント・長嶋一茂が『まだ少年ということもあって、更生できる余地も残さないといけない』とし、『スシローであれば皿洗いがあったり、掃除があったりとか、荷物の搬入があったりとか、いわゆる下働きというか裏方さんの方の業務みたいなことをやらせるのも、一つの手じゃないかな』と提案しています。加えて、スシロー側にも、『少年教育の観点から企業イメージも上がる』といったメリットがあると指摘していましたが、世間からは反論が集中。“ペロペロ動画”の拡散により、一時は時価総額が約160億円も下落する影響があったとも報じられるなど、スシローが少なくない経済的ダメージを被ったことは明らかです。その被害者のスシロー側がなぜ少年の更生に一役買わなければならないのかといった声が寄せられるとともに、ロザンが語った『失礼』との見解にも『おっしゃる通りだと思います』『言い方によっては職業差別とも受け取れる表現ですよね』などと同調する声が上がっていました」(テレビ誌ライター)
少年側は、過ちを認め反省を示すと同時に、賠償金については請求棄却を求めて争う方針だという。今後は6700万円という額の正当性が争点となるが、いぜれにせよ一時の悪ふざけが、とんでもない代償をもたらすことになりそうだ。
(木村慎吾)