母親の自殺ほう助の疑いで6月27日に逮捕され、7月18日には父親に対する同容疑で再逮捕された市川猿之助(本名=喜熨斗孝彦)容疑者。調べに対して“両親が自殺する手助けをしたことは間違いない。私も両親のあとを追って自殺するつもりだった”と容疑を認め、一家心中を図った理由についてはハラスメント疑惑が報道されることを知り、「死んで生まれ変わろうと家族で話した」と供述している。当然、自身のいとこの身に起き、一時期、仕事のほとんどを奪われた9カ月前のスキャンダルのことも頭をよぎっていたはずだ。(5月18日配信)
「(家に)迎えに来たら、意識がもうろうとしている」
歌舞伎俳優・市川猿之助のマネージャーが、5月18日午前10時すぎ、東京・目黒区の猿之助の自宅で、猿之助と両親の3人が倒れているのを発見、119番通報した。
「母親と父の歌舞伎俳優・市川段四郎さんは2階居間であおむけにたおれており、母親はその場で、段四郎さんは搬送先の病院で死亡が確認されました。猿之助は地下の自室で倒れており、搬送時は意識があったそうです。遺書のような書き置きがあり、現場の状況から自殺をはかったものとみられています」(芸能ライター)
自殺だとすれば、動機として考えられるのは、この日発売の「女性セブン」による、猿之助が引っ張る歌舞伎の澤瀉屋一門の弟子筋や俳優、スタッフらに対する「性加害」疑惑報道だろう。
「澤瀉屋一門では有名な話とのことですが、猿之助は地方興行などで役者を頻繁にホテルの部屋に誘い酒に付きあわせると、隣に寝るように指示し、役者が横になると布団にもぐりこみ、キスをしてきたり体をもてあそぶといった衝撃的な関係者の証言が複数人分、掲載されていました。何でも要求を断ると役をもらうことができず、しかたなくガマンしている人もいるとか。逆に猿之助の要求に従うと覚えがめでたくなるといった話も詳細に報じられています。本人を記者が直撃していますが、『答える義務はありません』と語るのみでした」(前出・芸能ライター)
ただし、歌舞伎役者と業務委託契約を結ぶ松竹では、同誌の取材に対して、猿之助と雇用関係にないことから疑惑について「承知しておりません」としながらも、「看過し難い事象の発生が懸念」された場合は「事実確認を行い、適正に対応して参る所存です」とコメント。
「まだ詳しいことはわかりませんが、やはり、猿之助の頭に、昨年8月に発覚した、イトコにあたる香川照之=市川中車=による銀座クラブホステスへの性加害報道があったのでしょう。何しろ、あれだけ売れっ子だった香川がテレビ界からいっぺんに干されてしまいましたからね。20年には一緒に大ヒットドラマ『半沢直樹』(TBS系)に出演し、香川と同様の顔芸や『詫びろ詫びろ…』と8連発するセリフなどが話題になったこともあっただけに、香川のスキャンダルには相当ショックを受けていたはずです。今回のスキャンダルで歌舞伎界にいられなくなると思い詰めてしまったのでは」(前出・芸能ライター)
猿之助は今月、東京・明治座で「市川猿之助奮闘歌舞伎公演」の座長として公演を行っていたが、18日の公演は中止となった。命には別状がないとされるが、もしも心中をはかったものだとすれば、悲劇だとしか言いようがない。