ここ半年ほどで、Open AI社の画期的なチャットボット「ChatGPT」が話題になっています。ChatGPTは、高度なAI技術によって、人間のように自然な会話ができるAIチャットサービスのこと。すでに、仕事やプライベートで使ったことのある人もいるかもしれません。筆者はまだ使ったことがなかったため、この機会にChatGPTを使える日本発のサービスを体験してみました。
今回試したのは、picon社の「AIチャットくん」。LINEで手軽にChatGPTを使うことができるサービスです。早速、文章を作ってもらいました。設定は、「取引先の菊池さんへの手土産のお礼メール」。条件は、「5つの例文、取引先なのでていねいに、200文字くらい、高価な菓子をいただいたことをお礼したい」としました。その結果がこちらです。
●この度は、素晴らしい手土産をいただき、心より感謝申し上げます。高価な菓子に舌鼓を打ち、大変美味しくいただきました。今後とも、よろしくお願いいたします。
●取引先の菊池様へ、このたびは素晴らしい手土産をありがとうございました。贅沢な高級菓子は見た目も美しく、味も格別でした。厚く御礼申し上げます。
●この度は、取引先菊池様から素晴らしい手土産を頂戴し、心より感謝申し上げます。高価な菓子に舌鼓を打ち、心身ともに癒されました。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
●お忙しいところ、手土産を贈っていただき、ありがとうございました。高級な菓子をいただき、とても幸せな気持ちになりました。今後とも、よろしくお願いいたします。
●このたびは、贅沢な手土産をいただき、誠にありがとうございます。高価な菓子に至福の時間を過ごさせていただきました。これからも、末永くお付き合いいただけますよう、よろしくお願いいたします。
「取引先菊池様」や「高価な菓子」の直訳部分は使えないものの、他は「舌鼓」や「味も格別」、「至福の時間」など、あまり使わないけど品のある表現! ちょっと手直しすれば使えるレベルです。表現に困ったり、文章作成にスピードが求められたりする際には便利に使えそうです。
そんなChatGPTなどを利用したサービスは国内でも続々登場しています。例えば、こんな面白いサービスも生まれています。
■著名人のAIチャットボット!?
メディア事業を営むINCLUSIVEが2023年6月、ChatGPTなどの生成系AI技術をメディア運営とコンテンツ制作に応用するための研究に取り組む「INCLUSIVE AI Lab」を設立し、GPT-4を活用したサービス「堀江貴文chatbot」のβ版をローンチしました。
これは、インターネット上にある堀江貴文さんの関連データと過去10年間のメルマガ「堀江貴文のブログでは言えない話」のデータなどから、本人の性格や知見を学習させたチャットボットで、堀江貴文さんらしい回答を優しい口調で回答してくれるのだとか。2023年6月末にメルマガ会員からβ版ユーザーを募集しており、近々運用を開始するそうです。これは興味深いですね。
また、INCLUSIVE AI Labでは、人気放送作家でありラジオパーソナリティも務める小山薫堂さんのAI 音声合成によるラジオパーソナリティ「クンドロイド」も開発中とのこと。オンエア1回分をこれに任せるというユニークな挑戦もするとか! 実際に、FM横浜のラジオ番組「FUTURESCAPE」で、クンドロイドのMCが聴けるそうですよ。
■業務でもChatGPTが使える!?
業務効率化プラットフォーム「叡知」を展開するエイチ社が2023年3月、ChatGPTのAPIを利用した叡知の新機能をβリリースしました。これにより、今まで時間を取られていた「メール文章の作成」「企画のアイデア出し」「特定業種に絞った企業一覧出し」などの業務を効率化できるのだとか。コンテンツ生成も得意で、「営業日報のサンプル」なども作ってくれるそうですよ。
また、自分で行うと手間のかかる出張の手配や会議室などの手配もできて、経費精算もなくなるような新ソリューションもあるそうです。
いかがでしたか? このようなプラットフォームが増えれば、仕事が効率よく進みそうですね。ぜひ試してみてください。