今回は、衝撃的な事件を起こし、世間を震撼させた市川猿之助被告について占ってみようと思います。猿之助さんという人物を、ホロスコープを使い、どこまで分析できるのか、私にとってもチャレンジです。ホロスコープというのは、西洋占星術に欠かせない星の配置図のこと。その人が生まれた瞬間に、どの星がどの場所に位置していたかを見ます。それを分析することにより、その人の性格や人生、意識、好み、価値観、才能、恋愛、仕事等、詳細がわかるとされているのです。また、過去・現在・未来についても占うことができます。
では、猿之助さんのホロスコープをさっそく見ていきましょう。猿之助さんの太陽は、射手座。つまり、射手座生まれです。射手座というのはおおらかで非常にポジティブ思考の星座ですが、猿之助さんの場合、感情やセンス、好みなどを表す月が乙女座。乙女座は極めて分析力や観察力が高く、一流の研究者になれるほどの知性の持ち主と言われています。よく気がつき、細かい点も見逃しません。一方、細やかすぎる神経ゆえに、精神的疲労は半端ではないでしょう。なんせ、見なくてもいいものが目に入り、聞かなくてもいい言葉が耳に入ってくるのですから。
そんな猿之助さんについて、今度は星同士の角度から分析してみます。感情やセンスなどを表す月と、性格や人生、生き方を表す太陽が90度という不和の角度。これが何を意味するかというと、自分の意思と感情の間で葛藤が起きやすいのです。そのため、本心とは異なる態度を取ったり、本当の気持ちを飲み込んで虚勢を張ったり…。いずれにしても、猿之助さんにかなりの精神的ストレスを与える角度であることは間違いなさそうです。
さらに、月と水星の角度も90度。水星は知性や言語、コミュニケーションを表す星です。これが月と不和の角度を取っています。つまり、軽率さや神経質さ、移り気な気質をその人に与えるとされているのです。常に神経を張り詰めさせ、周囲に目を配り、自分に対する言葉を聞き逃さないようにする猿之助さんの姿が、目に浮かぶようです。おそらく、心底リラックスできる瞬間が、人前では皆無だったのではないでしょうか。
今度は、猿之助さんのプライベートについて掘り下げてみます。理想の相手を表す金星が、天秤座です。猿之助さんの理想の相手とは、天秤座が象徴するような、美しく、洗練されたセンスを備え、優れた社交性をもった人物だといえるでしょう。ただし、結婚を表す木星と、金星の角度が今度は180度という緊張の角度で、簡単には結ばれないことを告げているのです。たとえば、好きなのにコンプレックスを刺激される相手だったり、素直に感情を出せない相手だったり…。
以上、さまざまな面から見てきましたが、まとめると、猿之助さんの場合、影響力の大きな星からの試練が多いホロスコープだといえるでしょう。もちろん、そんな試練を克服している人も大勢います。猿之助さんの未来は、彼自身が試練を乗り越えられるかどうかにかかっているのです。
(三田モニカ)
8月1日生まれ。獅子座。A型。占術家。アロマテラピーアドバイザー。早稲田大学第一文学部西洋史学科卒業。占い情報誌の編集プロダクションを経て独立。西洋占星術、血液型診断、タロット等のロジックを応用した開運術を提唱。著書に「A型人間の頭の中」「B型人間の頭の中」(いずれも青志社)など。