日本はデリケートゾーンのケア=フェムケアが欧米諸国に比べて30年遅れているといわれています。婦人科にかかるほどでもないし…と、なんとなく放置してることが多いデリケートゾーンの不調。そんな日本も、ようやくここにきて少しずつフェムケア文化が芽生えはじめました。
フェムケアはたくさんのお悩みがあり、ケアもたくさんの選択肢があるのですが、フェムケア初心者はまず洗浄・保湿・温めの3つが基本。
〈洗浄ソープ〉
まずは、乾燥&においの第一の原因となる乾燥対策から始めるのがベストでしょう。潔癖な日本人らしく、洗いすぎが原因で乾燥や雑菌繁殖を引き起こしているケースが多いです。
膣をはじめデリケートゾーン周りは弱酸性。ボディソープなどの洗浄剤はだいたいがアルカリ性であることに加え、洗浄力は強めになっています。デリケートゾーンはほぼ粘膜なので、通常の皮膚よりもバリア機能も繊細で、洗いすぎは厳禁。最近ではデリケートゾーン専用フェムケアソープもだいぶ増えてきましたので、面倒でも専用のものを使いましょう。
〈保湿オイル〉
洗浄に引き続きですが、粘膜部分は表面もすごく繊細であるため保護の意味も含め保湿ケアが必須です。衣類で摩擦も起きやすいので、しっかりとケアしましょう。粘膜の場合は水分よりも油分でケアしてあげる方が柔らかくふっくらした質感になります。
デリケートゾーンは成分の吸収率が42倍と言われていますので、必ずフェムケア専用の美容オイルを使うようにしましょう。強くこすらず、優しくなでるようにマッサージしながらつけるのがおすすめです。黒ずみのケアにもなり、一石二鳥です。
〈温めの下着〉
最後に、フェムケアで大事にしてほしいのは温め。婦人科系の器官は血液が密集する箇所でもあり、おまたの冷えは不調がダイレクトに出やすくなります。下着でも、鼠径部の締め付けが強いものは血液や体液の流れが悪くなり、冷えの原因となります。最近では、形の配慮もありながら光電子繊維など鉱石を繊維に練りこんだものやカポックという保温性の高い植物を部分的に使ったショーツなど、通気性は維持したま着るだけで冷えをとる夢のような下着も増えてきたので、着るだけの“ながらケア”はハードルも低くとてもおすすめです。
できることから少しずつ、その積み重ねが大事ですね。
(安藤恵美)