11月3日放送の「ファミリーヒストリー」(NHK)で自身の家族の歴史に目を向け、「ほんとかよ!」と何度もツッコミを入れつつ、最後には笑いながら涙を流した吉岡秀隆。自身のことを「今も役者に向いてないなと思います」と言い、NGにしてきた仕事は、母が、戦死した兄のことでずっと胸を痛めていることから「軍服を着るような仕事」と明かし、反響を呼んでいる。
1981年から2002年まで放送されたドラマ「北の国から」(フジテレビ系)で演じ続けた黒板純も、映画「男はつらいよ」の1981年公開27作目「男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎」から最後となった2019年公開50作目「男はつらいよ お帰り 寅さん」まで演じ続けた寅次郎の甥・諏訪満男も、吉岡でなければ演じられなかったキャラクターだと日本人なら誰もが思っていそうだ。が、本人にしてみれば「役者の仕事は今もつらいです。逃げ出したくなる」のだそう。
吉岡は1980年公開の映画「遥かなる山の呼び声」に出演した際、「演技が終わるとウワーッと母の所に走っていくと抱きしめてくれました。結局、今もそうなのかもしれないです。“映画よかったよ”とかそういうのよりも、“よく頑張ったね”と言ってもらうほうがうれしい。今もひょっとしたら、母にそう言ってもらいたいからなのかもしれないですね」と、今も演技し続ける理由を明かした。
「ネット上には『ご両親に愛されて生きてきた吉岡秀隆に泣けた。特に父親が亡くなった以降の母親との心の距離は密だったんだろうな』『母親が戦死したお兄さんを思い出して悲しむから戦争作品には出演しないだなんて、優しい人だな』『お母さんが自分のことを“モテた”と明かした時に吉岡さんが何度も言った「ほんとかよ~!」に胸をつかまれた。私も吉岡さんみたいな息子がほしい』『吉岡秀隆のマザコンぶりがよぉーくわかった。でも吉岡秀隆ならしゃーないとも思っちゃう。なんだあの人の魅力は』など、母親・明子さんとの関係に心を動かされた人が多かったようです」(女性誌記者)
階段の段を即座になくして平らなスロープにして、すぐまた階段へと戻せる、俗にいう「階段落ち」ができる装置の仕掛けを最初に考え出したのが、東宝舞台で大道具として活躍していた吉岡の父・正隆さんだったそうだ。放送中の「コタツがない家」(日本テレビ系)では、ダメ夫でクズ父でカス婿な深堀悠作を楽しそうに演じている吉岡だが、実の父と同様に、何か新しいことをしてくれそうな悠作から目が離せない。