昨年12月21日放送回で最終回を迎えたドラマ「いちばんすきな花」(フジテレビ系)。多部未華子、松下洸平、神尾楓珠、今田美桜による “クアトロ主演”の作品だったが、このドラマで主演をして「得をした神尾、損をした松下」と指摘する声が、年が明けても視聴者の間で続出しているという。
得をしたと指摘されている神尾が演じた紅葉は、イラストレーターとして仕事をしているもののコンビニでバイトをしなければ生計が成り立たない27歳。ゆくえ(多部)の幼なじみでずっとゆくえに好意を抱いている設定で、12月14日放送の第10話では「全然期待させてくれなかった。でもそれがありがたかった」「好きでもない俺のために、距離感考えてくれるようなところが好きなんだよね」と、告白しても実らないことがわかっていたのにゆくえに告白。また、幼少期から1対1で向き合ってくれる人が自分にはいないと感じており、薄っぺらい話をする友人は大勢いたが、嫌われているわけではないものの、興味を持たれることも、いじめられることもなく、美しい見た目を便利に使われることが多かったが、ゆくえ、椿(松下)、夜々(今田)は自分に向き合ってくれると実感している―。そんなふうに、少しだけ自分の世界が広がっていく紅葉の成長を丁寧に演じたため、「神尾楓珠って繊細な演技が上手」「こんなに演技が上手だったんだ」などと、ネット上では称賛されているのだ。
それに対し、松下が演じた椿は、幼少期から自分の限界を理解できず、誰かに何かを頼まれたなら、すべてを引き受けてしまう性格で、「文句を言わず黙って言うことを聞いてくれるいい人」と他人から認識されていることを自覚している、出版社に勤務する36歳。結婚予定だった純恋(臼田あさ美)が、彼女の男友達と肉体関係を持ったことで結婚は取りやめに。結婚後に2人で住む予定で購入した家に、ゆくえ、夜々、紅葉が集まるようになるのだが、4人のまとめ役的な存在で誰に対しても「いい顔を見せる」キャラだったためか、ネット上では「ぶりっ子おじさん」と呼ぶ声が自然発生。演じている松下も「ぶりっ子おじさん」だと指摘する声が増加することとなったのだ。
「松下はオンエア頻度の高いアサヒ生ビール〈マルエフ〉でも水分の多さを感じさせるしゃべり方で『おつかれ生です』と言っているので、『出る杭は打たれる』ということわざがあるように、露出度の多さにイラッとしている人から批判されているのかもしれません」(女性誌記者)
来年1月7日スタートのNHK大河ドラマ「光る君へ」では、歴史上にはいないオリジナルキャラである宋の見習い医師・周明(ヂョウミン)を演じる松下。「ぶりっ子おじさん」の汚名を返上できるか。