ついに、性加害疑惑で渦中の人となっている松本人志が、テレビ番組から消えてしまう日が近づいている。民放各局は、松本が休業宣言する前に収録したVTRの放送を終え、次々とリニューアルや代役を立てる形で対応。残すは、2月12日に放送される「クレイジージャーニー」(TBS系)のみとされ、この日を境に当面は松本の姿をテレビで見ることはできなくなってしまいそうだ。
「『クレイジージャーニー』は、過去にやらせ演出が発覚し、一度2019年に打ち切りとなっている。その苦い経験があったことで、番組内容をしっかりと精査できるよう、他の番組より撮りだめしていたようです。松本が出演しているVTRのストックがまだあるという話も聞こえてきますが、他局がすでにリニューアルを行っている中、悪目立ちするので2月12日の放送を最後に、『クレイジージャーニー』もリニューアルを行うようです」(民放関係者)
すでに松本抜きでのリニューアルを実施した番組も存在し、「まつもtoなかい」(フジ系)は、嵐の二宮和也をMCに迎え「だれかtoなかい」に。「人志松本の酒のツマミになる話」(フジ系)は、2月9日放送回から「酒のツマミになる話」と番組名を変え、松本に代わり千鳥・大悟が中央の席に座っている。
中でもリニューアルで印象的だったのが、松本がチェアマンを務めていた特番「IPPONグランプリ」(フジ系)。代理チェアマンとしてバカリズムが登場。ネットでは賛否両論あったものの、テレビ関係者の間ではバカリズムのほうがしっかりまとまっていたという声が出ている。
「SNSでは、松本信者のファンは大喜利のクオリティが低かったと酷評していますが、バカリズムが回答者としては出場していないことも大きんじゃないですか。ちなみに、『IPPONグランプリ』ではチェアマンも回答者とは別に大喜利の答えを披露するのですが、バカリズムはさすがの回答を連発。正直言って最近では、松本が答える大喜利の答えがつまらなく、冷めた笑いが起きることもあった。確かに、松本がいないことで出演した芸人に緊張感がイマイチ無く、いい加減な大喜利を披露する芸人もいましたが、概ね番組のリニューアルは成功したと高評価を得ています」(前出・民放関係者)
さらに、同じくフジテレビが放送した「だれかtoなかい」に関しても、松本不在を感じさせない作りに仕上げたと、テレビ業界では大きな評価を受けている。
「これまで番組は、MCの中居正広が松本に遠慮し、もうひとつ自分の良さを活かせない場面もあった。相方が後輩の二宮に変わったこともあり、中居が本来の自分を取り戻し、意外にもリズムが良くなった印象です。視聴率もリニューアル後のほうが上がっていますし、二宮は松本よりもギャラがかなり安いので、フジテレビとしてはタナボタでしょう」(前出・民放関係者)
意外にも、視聴率では惨敗続きのフジテレビが、松本無しでのリニューアルで成功した形だが、これを受けて各局でも番組の打ち切りや大幅なリニューアルが起きるのではないかと言われている。
「現状、ダウンタウンとして出演していた番組は4月の改編でリニューアルし、さらに秋の改編がある10月に継続を吟味するようだ。松本が個人で出ていた番組は、4月に打ち切りもあり得ると各局が準備している。『酒のツマミになる話』も、サブMCだった千鳥を代役にしたが急場しのぎの感は否めず、打ち切りもあり得るという噂。なんにせよ、各局は今後も松本の代わりを探す必要がある。そんな中で、吉本以外の芸人を試してみたいという声も出始めているようだ。吉本興業としては、松本の代わりは吉本芸人にしたいところ。ただ、痛い目にあったことで、吉本離れをしたいと考え始めたプロデューサーもいるようですよ」(前出・民放関係者)
平成のお笑い界をリードし、神のように崇められていた松本。裁判に注力するとの情報だが、また新しい笑いを生み出す日は来るのだろうか?
(渡邊伸明)