2月14日の「水曜日のダウンタウン」で放送された「インたけ」こと芸人・インタレスティングたけしによる「芸人引退ドッキリ」企画。
ナイツ・塙宣之の立ち会いのもと、18年の付き合いがある先輩のチャンス大城に対して、インたけが引退の意向を告白するという内容だ。
吃音が特徴的なことから「無滑舌芸人」を自称して活動するインたけだが、この企画の背景には伏線があった。
「インたけは2022年7月の“説教中の『帰れ!』額面通り受け取るわけにはいかない説”で水ダウに初登場。仕掛け人のチャンスから説教を受け、しどろもどろになっていた。この放送を受け、NPO法人日本吃音協会が『吃音者に対する差別と偏見を助長するもの』として番組に抗議。この協会の対応に視聴者の間で『インたけが活動しにくくなるのでは』と危惧する声が噴出し、ネットでは協会を中傷するコメントも多数見られました」(テレビ関係者)
大きな議論を巻き起こした「吃音芸人騒動」。当事者であるインたけも「またテレビジョン出たい!!」とSNSに投稿していた。
こうして、騒動から1年半を経た「アンサー企画」としてインたけがドッキリの仕掛け人となったのだ。
隠しカメラの入った居酒屋で「実際、ボクみたいな吃音の人は、ボクが出ることによっていじめられるんじゃないか」と語ったインたけ。これにチャンスは「『インたけさん見てたらオレの吃音も頑張ろ』ってなる人たちもおるで」と励ましの言葉をかけていた。
スタジオの伊集院光が「吃音協会の人が守らなきゃならない人もいっぱいいる」と総括していた今回のアンサー企画だが、懸念される事態も―。
「放送後、X上では『障害を使って金儲けしているだけのゴミ組織』といった協会を中傷するコメントも散見される。企画の趣旨に反する形で心無い声が飛び交っています」(前出・テレビ関係者)
伊集院の言葉を噛み締めたい。
(塚原真弓)