女優・小泉今日子が自民党派閥の裏金問題を受け、「確定申告バカらしい」と怒りのコメントを残して賛辞を集めている。
自民党では、党内最大派閥の安倍派を含む複数の派閥で、政治資金パーティーで集めたお金の一部を収支報告書に正しく記載していないケースや、自身の懐に中抜きする議員がいたことが発覚。一般企業や著名タレントが同様の不正をはたらいた場合、脱税や横領の罪に問われる可能性が高いことから、国民の不信を招いていることは言うまでもない。
そして、小泉も彼らの不正にアキレているようで、2月25日放送のラジオ番組「TOKYO M.A.A.D SPIN」(J-WAVE)の中で、2月16日よりスタートした納税申告期間について「シーズン的には、はぁ…。確定申告バカらしいっていう気分です」と言及。「やめてほしい。ちゃんと納税してから、こっちに納税しろって言えって思う」と“裏金議員”や自民党への怒りをあらわに。続けて「本当は脱税じゃん? 私たちがちょっとでも脱税して納税しなかったら捕まるじゃん。何なん?っていう。そんな姿を子供たちが見ていいのかっていう気持ちになる」と語ると、トークの相手の音楽評論家・近田春夫氏も「政治信条とかイデオロギーとかじゃなくて、それ以前に人間としていくら何でもひどすぎるっていう人が政治に関わりすぎてる気がする」と主張。
これに小泉は「私も近田さんも特に支持政党もないし、ノンポリなんだと思うけど、悪いことは悪いって言わないと。そこだけですよね。政治のこととかって自分たち(芸能人)の仕事にも関わってくるからね。言っていいんだよ」と、より多くの人が政治家の不正に厳しい目を向けるべきだと語っている。
「小泉は、どの政党を支持するかではなく、積極的に政治への関心を示し、投票にも参加することが重要だと熱弁していたわけですが、納税を呼びかける政治家サイドの不正が発覚し、“確定申告バカらしい“と素直に口にした彼女には、ネットから『仰る通り!同感です』『こういった正論を言える小泉にエールを送りたい』『小泉さんは高額納税者だろうから余計に腹立つだろうなぁ』『日本の芸能に携わる方々は、小泉さんのように政治的なコメントをもっと積極的に行ってもらいたい』などと賛同する反応が並んでいます。今回の問題を受け、これまで長く政権与党に君臨し続けてきた自民党にも何らかの変化が起きる可能性はありますが、それを実行に移すには、やはり投票率のアップは欠かせないプロセスになるでしょう。特に、これまで投票してこなかった層の参入は大きな変化をもたらすはずです」(テレビ誌ライター)
“支持政党に関わらず、悪いことは悪いと言うべき”という小泉の主張は、多くの日本人に響くものだったのではないだろうか。
(木村慎吾)