嵐の櫻井翔が主演を務めている、冬ドラマ「新空港占拠」(日本テレビ系)がいろいろな意味で話題だ。ドラマは、櫻井演じる捜査官・武蔵三郎が、架空の国際空港「かながわ新空港」を舞台に、謎の武装集団から人質を奪還するために奮闘するストーリー。ひねりのない設定、出演者たちの微妙な演技が放送のたびにSNSでプチ炎上している。
「2023年にも日テレは同じような設定でドラマ『大病院占拠』を放送しましたが、櫻井の棒演技やチープなアクションに賛否両論が起きました。『新空港占拠』も、櫻井ら出演者たちのコントのような大袈裟な演技が注目されてます。手塚とおる、高橋メアリージュンなど演技派をそろえましたが、わざとらしさをあえて出して演じているようですね。また、芸人では、カミナリの竹内まなぶ、ラランドのサーヤが出演していますが、2人とも演技力は厳しいものがあります。ただ、そんなチープな作りがむしろ“クセになっている”視聴者も多く、称賛する声と批判する声が、SNSで拮抗しているんです」(民放関係者)
話題のドラマとして、平均世帯視聴率は第3話まで7%台(ビデオリサーチ調べ・関東地区)をキープしていたが、徐々に下降線をたどり、現在は5%台をウロウロ。決して大ヒットとは言えないが、日テレ内の評価は上々なようだ。
「わかりやすいストーリーなので中高生など若者の支持が高く、主に40代以下を対象にしたコア視聴率が今期の冬ドラマでも上位に食い込む人気です。さらに、TVerでの登録者数も110万人を突破。ベスト3に顔を出しています。世帯視聴率では測れない若者の支持をガッツリ受けていることで、CM枠も売りやすいようですよ」(放送作家)
そんな同ドラマには早くも“続編”の話が局内で囁かれているという。しかも、ドラマではなく劇場版だというのだ。
「櫻井と言えば、2021年に広瀬すずとW主演を務めた『ネメシス』(日テレ系)が、そこまで視聴率が振るわなかったのに23年に映画化。日テレとしては、嵐ファンの観客である程度の収益を見込めるのでGOしたようです。『◯◯占拠』シリーズもその流れ。『ネメシス』劇場版もヒットはしませんでしたが、制作費を抑え収益は出たようです。『◯◯占拠』シリーズも、そこそこ儲けられるよう映画化予算を組むようですよ」(前出・民放関係者)
人気の有無がわかりにくい同シリーズ、劇場版では旧ジャニのタレントをスペシャルゲストとして用意し、ファンを獲得するつもりだという。
「これまでに、櫻井の後輩のSexy Zoneの菊池風磨や、SixTONESのジェシーが出演し旧ジャニのファンから高い評価を得ています。劇場版を作る際は、彼らに加え人気上昇中のSnow Manのメンバーを招集するという話も。また、すでに独立していますが、アクションに定評がある岡田准一の投入が噂されています。制作サイドも、『ネタドラマ』として、SNSで面白がられていることは知っているので、振り切って旧ジャニだらけの映画にしてみても良いという声もあるようです」(前出・放送作家)
様々な背景のある登場人物が人質として裁かれる『◯◯占拠』シリーズ。映画版を作るなら、より振り切ってスケールの大きな話にすれば、大ヒットも夢ではないかもしれない。
(渡邊伸明)