あれ、聞いていた話と違うけど…。そう感じたファンもいたようだ。
3月7日放送の「アメトーーク!」(テレビ朝日系)では、幼馴染と組んでいる芸人がスタジオに集合。女性お笑いカルテットのぼる塾では、小1からの仲だというあんりときりやはるかの二人が登場だ。
今ではツッコミのあんりと大ボケのはるかという立ち位置で知られる二人だが、小学生の時ははるかのほうがお笑いにハマっており、ものまねで周りを笑わせていたという。中学でははるかのほうから「コンビを組んでお笑いをやらないか」と放課後の教室で誘ったことも。その時は、安定した職業に就くと思っていたあんりが断っていたとのこと。
小中と一緒だった二人だが、高校では別々の学校に進学。あんりによると、高3で進路を決めるくらいの時期に地元で再会し、「進路どうするの?」と聞いたところ、はるかはかつて断られたことを覚えていなかったという。
「あんりによると、はるかは『NSCの入学金を貯めてる』と言い出したそうで、それを聞いて自分も入学金を貯めてついていこうと思ったそうです。その際には友達と一緒に働こうといったくらいの気持ちだったと明かしていました」(芸能ライター)
画面には「高3で誘われ、気軽に」とのテロップが表示。一緒にNSCに入学するも、はるかのポンコツぶりが判明し、あんりがまじめに講義を受けてネタを書くようになったという。
そんな説明を多くの視聴者は納得しながら聞いていたことだろう。だがぼる塾の来歴を知るファンには、あんりの説明に首を傾げる向きもあったというのだ。
「まずあんりは高校を中退しており、高3で進路を考えることはなかったはず。一方のはるかも都立の定時制高校に通っており、4年で卒業しています。そのため『高3で誘われ』というのは二人の足跡に即していないのです」(前出・芸能ライター)
定時制高校というと、40代以上の人には「夜学」「働きながら通う高校」といったイメージだろう。だが20世紀になってからの定時制はその姿を大きく変えており、単位制高校として運営されているところも少なくない。
はるかの通っていた都立一橋高も2005年、昼間部と夜間部を併設する単位制の昼夜間定時制として再出発。最短3年で卒業することもできる一方で6年まで在籍することができ、はるかのように4年で卒業するケースも珍しくないという。
ちなみに芸能界ではフワちゃんも都立立川校の定時制出身だ。彼女は別の都立高を1年で退学して入り直しているが、同様の例は決して珍しくないという。
「ただ全国的にはまだ、定時制に対する認識が昭和のままで止まっている人が多いことも否めません。あんりも今回の『アメトーーク!』では、無用な誤解を避けるためにはるかが定時制高校に通っていたと言及するのを避け、『高3で進路を決めた』と言い換えたのでしょう」(前出・芸能ライター)
高校の話はともあれ、幼馴染だった二人が一緒にNSCに進み、今や人気芸人として活躍していることは、見事な初志貫徹ぶりと評価すべきだろう。