有吉弘行の快進撃が止まらない。地上波で多くのレギュラー番組を抱えている有吉は、3月3日に放送された冠ラジオ番組「有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER」(JFN系)で、第1子が誕生したことを公表。「これで、さらに仕事の幅が増えるでしょう」と、広告代理店関係者が前置きしてこう分析する。
「3月19日から流れている、新イメージキャラを務める『こだわりレモンサワー檸檬堂』のCMも好評な有吉ですが、昨年末は『NHK紅白歌合戦』で司会を務めたところに、子どもが生まれたことで、ファン層の幅が広がり、好感度も右肩上がり中。さらに続けざまに数社のCMクライアントから新規オファーもあるようです。レギュラー番組だけでなく、今度は“お父さん”のイメージでCMへの出演が相次ぎそうな勢いですよ」
いささか気の早い話だが、昨年の「NHK紅白歌合戦」に続き、今年の年末には他局の年越し番組を担当しそうだと、テレビ業界内で噂が広がり始めている。それが、日本テレビだというのだ。
「日テレは、松本人志の休業で『笑ってはいけないシリーズ』を正式に終了したと聞きます。これまでは、『笑ってはいけないー』再開までのつなぎで、東野幸治やナインティナインを起用して年越し番組を制作してきましたが、低視聴率続き。そこで今年末に向けては、内容を刷新すべく今、多くのスタッフが特番の叩き台を作っているんです。もっか、MCの2大候補として挙がっているのが、千鳥の大悟と有吉。しかもシリーズ化させるつもりのようで、大悟の場合は『千鳥かまいたちアワー』をベースにしたもの、有吉は『有吉の壁』といずれも日テレでレギュラーを務めている番組をベースにした企画になりそうだとか」(民放関係者)
これまでは、吉本興業とタッグを組んで年越し番組で大成功を収めてきた日テレ。そう考えれば大悟に分がありそうだが、テレビ関係者の間では、「有吉が優勢」との声が広がっているという。
「『有吉の壁』は平均視聴率こそ高くないですが、主に13~49歳の男女を対象にした“コア視聴率”が高い。若者や女性に人気の若手芸人が多く出演しますし、現にTVerのお気に入り数も245万人とケタ違い。年越し番組では、年配者は紅白か、このところ毎年『ザワつく!大晦日』を放送しているテレビ朝日を見る傾向にあり、日テレはコア視聴率を狙う競争をするしかないんです。となれば、コア視聴率が安定している『有吉の壁』のほうが…というわけです。『有吉の壁』は、2月に有明アリーナで番組内企画『ブレイクアーティスト選手権』のリアルライブを開催し大盛況。グッズ展開もしていて、日テレに多大な収益をもたらしていて、いわば日テレの功労者。上層部からも『年末特番は有吉で』という声があがっているようです」(前出・民放関係者)
また、『有吉の壁』は番組の特性上、年越し番組を作りやすいフォーマットになっていると、テレビ関係者が説明する。続けてもらおう。
「『有吉の壁』は一施設で、芸人やタレントが自由にボケる構成。年末特番が決まれば、好感度の高いウッチャンナンチャンやマツコ・デラックス、さらに旬で大物の芸能人を出演させやすい。日テレ社内をロケ現場にして、有吉さんも驚くようなサプライズゲストを次々と出演させる案があるようです。収録が大部分になるので制作も比較的楽ですし、『笑ってはいけない―』の雰囲気も踏襲できます。また、生放送部分では、『ブレイクアーティスト選手権』を開催し、歌番組形式で紅白にぶつける。昨年、紅白の司会を務めた有吉さんが、裏番組で歌企画の司会をすれば話題性も抜群です」
今年も大ブレイクが予想される有吉だが、昨年に続き、また“大晦日番組のサプライズ”を見せてくれるのか。
(渡邊伸明)