「イヤホン難聴」が危険!認知症や鬱、社会的孤立などのリスクも!?

「なんだか聞こえがよくない」と感じることはありませんか? 一時的なものであればいいですが、最近では高齢者に限らず「イヤホン難聴」なども問題になっており、難聴については年齢問わず他人事ではなくなっているようです。

 日本ウェルリビング推進機構が2024年2月に難聴を自覚している全国の20~60歳以上の男女618人を対象に実施した『難聴者の治療実態と生活に関する意識調査』の結果からは、難聴者の実態が分かります。

 難聴に伴うリスクには認知症や鬱、社会的孤立、不眠症などがありますが、どのようなリスクがあると考えているかを尋ねたところ、最も多い回答は「理解していない」で38.5%でした。難聴者は自身のリスクを理解していない人もいるということです。

 また、難聴の自覚があるにも関わらず、病院への受診をしていない人は33.8%いました。リスクを感じていないため、受診の必要性を感じていない人もいるのかもしれません。しかしながら先にもお伝えした通り、難聴には認知症や鬱、社会的孤立、不眠症といったリスクがあるとされており、早期から対策を取っておく必要がありそうです。

 とくに、若い世代にリスクがあるのがイヤホン難聴です。これは、イヤホンやヘッドホンで大音量の音楽などを聞き続けることによって、音を伝える役割を担う有毛細胞が徐々に壊れて起きる難聴をいいます。

 厚生労働省の『e-ヘルスネット』によると、11億人もの世界の若者たち(12~35歳)が携帯型音楽プレーヤーやスマートフォンなどによる音響性難聴のリスクにさらされているとして、WHO(世界保健機関)が警鐘を鳴らしているのだとか。

 難聴はじわじわと進行するため、初期には気付かないことが多いとのこと。耳閉感や耳鳴りを伴うこともあるそうなので、これらの症状も含めて耳に違和感を覚えたら、早めに病院を受診することを勧めています。治療では、耳の安静として耳栓を使用したり定期的に耳を休ませたりするといった指導が行われているそうです。

 普段からイヤホンを愛用していて「イヤホン難聴」が不安という人は、WHO推奨の予防策である、音量を下げたり連続して聞かずに休憩をはさんだりする、イヤホン類の使用を1日1時間未満に制限する、ノイズキャンセリング機能のついたイヤホンを選ぶなどを実践してみましょう。

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