4月に正式発進する「STARTO ENTERTAINMENT」(旧ジャニーズ事務所)のメジャーデビュー第1号は、関西ジュニア(旧関西ジャニーズJr.)出身のAぇ! group(正門良規、末澤誠也、草間リチャード敬太、小島健、佐野晶哉)となった。結成から約5年。デビューシングル「《A》BEGINNING」は5月15日、ユニバーサルミュージックよりリリースされる。SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)からのメジャーデビューは、2022年10月のTravis Japan以来1年7カ月ぶりとなる。
ジュニア生活15年で、いちばんの苦労人は末澤。これまでの最高齢で、28歳直前でようやくデビューできたSnow Manの深澤辰哉を抜いて、29歳でデビューにこぎ着けた。
グループ歴5年のあいだで、「幻のメンバー」を生み出したのもAぇ! groupの特徴だ。デビューは昨夏の段階でメンバーに伝えられていたが、同年12月30日に福本大晴が契約を解除されている。
「事務所からは『コンプライアンス違反があった』というアナウンスがあっただけで、福本はファンやメンバーに対して不義理を働く形で事務所を去りました。これによって、6人から5人のメンバー減でのデビューとなります」(アイドル誌ライター)
旧ジャニでは、このケースが過去にもあった。Kis-My-Ft2だ。グループ名はメンバーの頭文字から取り、デビュー時は「Ki」が北山宏光とされていた。しかし本当は、「K」が北山で、「i」は飯田恭平さんだった。
飯田さんは、ジャニーズJr.(当時)時代のグループ結成から1年ほどで脱退した。理由はこれまで、「学業のため」とされていたが昨年、入所した13歳から5年間にわたってジャニー喜多川氏から性加害を受けていたことを激白。18歳になる直前にグループから抜けて、事務所もやめた。昨年、現役グループから初の実名、顔出し告発で大きな話題になった。
「同じく、初期メンバーでデビュー前に退所したのはTOKIOの小島啓さん。将来有望株で、ファンはCDデビュー時のセンターと信じて疑いませんでしたが、1994年に突如脱退。小島さんの穴埋めとしてメインボーカルの座に収まったのは、それまでサポートメンバーだった長瀬智也。結果的に、この交代劇があってTOKIO人気は爆発しました」(前出・アイドル誌ライター)
ジャニーズJr.の活動歴、さらには楽器の演奏実績もほぼない長瀬への風当たりは強かった。生卵をぶつけるファンがいたほどだ。
TOKIO、Kis-My-Ft2ともにデビュー後もメンバーは抜けてしまったが、Aぇ! Groupが轍を踏まないよう願いたい。
(北村ともこ)