学校給食における「完食指導」を巡り、お笑いコンビ・ブラックマヨネーズの吉田敬が過去のトラウマを明かしつつ「無理に食べさせるのは可哀想」と反対の姿勢を示している。
栄養バランスを考慮したメニューが出される給食では、生徒に残さず食べることを意識させ、完食を促す指導が行われているというが、これには各生徒の体質などを踏まえ、様々な考えがあるという。
こんな話題を取り上げた7月9日に放送された「旬感LIVE とれたてっ!」(関西テレビ)では、モデルの藤田サチが「完食指導」に“賛成”の立場を取った。もちろん子どものアレルギーなどを無視した「行き過ぎた指導はダメだと思う」としつつ、自身は小学生の頃の指導により「野菜を食べることができるようになり、食事が楽しくなった」「嫌いな食べ物を克服できた」との成功体験があるという。
一方で、10歳と5歳の男児を育てる吉田は「お腹いっぱいになったら残してもいい」と教えているといい、「農家の方も適量を食べて、おいしそうにしているのは、幸せやと思うで」と主張。
また、長男とは苦い思い出もあるようで、「9歳の時に息子が焼肉の食べ放題に行きたいって言った。面倒臭かったけど、連れて行こう。その代わり、“生まれてきていちばん食べろよ”って」と、沢山の肉を食べるようプレッシャーをかけたのだという。
それに応えるように息子は焼肉の食べ放題を楽しんでいた…ように見えたのだが、帰宅後、トイレから30分もこもって出てこず、顔色が悪くなっているのを発見。せっかく連れて行ってもらった食べ放題で無理をして食べてしまったようで、吉田は「オレはなんて悪いことを言うたんや。食べさせすぎというのはこんなにもツラいのか…」と反省し、「あの時の息子の想いを背負っているので、(給食の完食指導は)断固反対する」と譲らなかった。
「議論の争点は、あくまで1人前として出された適量の完食を指導するか否かであり、食べ放題で元を取るために大量に食べさせることの罪悪感とは根本的に異なる次元の話です。吉田自身も“適量を食べる”ことが農家の方の満足感につながると考えている通り、食べ放題での“トラウマ”を今回の議論に当てはめることは難しいのでは…。また、最近では物価高騰の影響なのか、学校給食のメニューやボリュームが少なすぎると叫ばれており、ただでさえ少ないメニューから好きなものだけを食べることを許した場合、栄養が不足するリスクが高まってしまうかもしれません。そのため、あまり多くの量を食べられない生徒には、あらかじめ自分で完食できる範囲内で量を調整させ、取った分は完食させるという指導も見られるようです」(テレビ誌ライター)
食べられる量は体型や体質によっても変わってくるため、一概に全てを決めるのではなく、各生徒に応じた配慮がなされることがベターだと言えるだろう。
(木村慎吾)