7月28日放送の「情熱大陸」(TBS系)に出演した木南晴夏。番組序盤で「いい役者とはどんな役者か」と質問された時の回答が注目を集めているようだ。木南は「むずかしい…」と繰り返しながらも「私があこがれる俳優像っていうのは、もう、何もしゃべんないで、何もしてなくて、ただ立ってるだけで、その人を見ていたいなって思う人が好き」と言い、「昔でいうと樹木希林さんもそうだし、同年代でいうと蒼井優ちゃん、満島ひかりちゃん、安藤サクラちゃん。この3人はもう大好き。人間として魅力がある」と断言。さらに人間としての魅力をつけていきたいと言い、ひらめいたように「面白い人間になりたい。だって面白いもん、その人たちって」と目を輝かせた。
たしかに木南が挙げた3人は独自の世界観を持っているから、次に何をしてくれるだろうかと「見ていたい」気持ちになる。
対する木南は、演技は巧い。どんな役を演じてもリアリティがある。でも勇気をもって言わせてもらえば、2009年公開の映画「20世紀少年」で演じた「小泉響子」を上回る「うっわスゲェ!」を木南に感じたことがまだない。ヒロインでなくヒロインの隣にいる役でも注目してもらえることを知り、それ以降は仕事をすることが楽しくなったというが、この思考回路こそ「面白くない」。
人は人、自分は自分と言い聞かせて生きている人でなく、自分でしか生きられない人が「面白い人」であり「見ていたくなる人」ではないだろうか。家に帰れば玉木宏がいる生活をしている人に面白さなんて必要ないだろう。だって玉木宏が見てくれているのだから。
(森山いま)