Netflixオリジナルドラマとして7月25日から配信開始された「地面師たち」が話題だ。綾野剛と豊川悦司がW主演。新庄耕氏の同名小説を大根仁監督が実写化したこのドラマ、Netflixの日本ランキングで初登場1位を獲得し、週間グローバルランキング(テレビ・非英語部門)でも8位にランクインし、注目度は高まるばかりだ。
「2017年に実際に起きた東京都品川区の不動産詐欺事件をモデルにし、詐欺師集団の地面師たちが暗躍するというストーリー。また、主演の2人以外にも、北村一輝、ピエール瀧、リリー・フランキー、山本耕史などの俳優陣が好演。ネトフリ作品らしい過激シーンも満載で、大人の鑑賞に十分耐えうる内容です。音楽は電気グルーヴの石野卓球、ナレーションを山田孝之が務めるなど制作陣も豪華で、本格的な映画好きの支持も取り付けています」(スポーツ紙記者)
そんな同作品の出演者の中で賛否両論を巻き起こしている女優が、新人刑事・倉持を演じる池田エライザだ。池田は、地面師を追いかけるリリー・フランキーが扮する下村辰夫とバディを組む巡査部長で、執念の捜査で地面師たちを追い詰める重要な役ながら、SNSではその演技について賛否両論が起きている。
「まず、『倉持』は原作に登場しないキャラで、原作小説のファンからは不要だという声があります。X上では、セリフが棒読みっぽいという意見から、存在が終始浮いていたといったなど辛辣な意見もみられました。ネタバレになるので詳細は触れませんが、“浮いていた”理由として推察できるのは、池田演じる倉持は、原作からドラマにするに当たって変更した箇所を調整するような役になっているように見えることかもしれません。ご都合主義的という指摘もあり、池田も原作にないキャラで役作りが難しいことも演技への批判につながっているのかもしれませんし、何しろ周りが演技派の俳優ばかりだったこともあり、どうしても見劣りする印象を与えた可能性もあります」(民放関係者)
過去には、映画化もされた「ミステリと言う勿れ」(フジテレビ系)で、原作とは違う描かれ方をした刑事・風呂光聖子を演じた演技派で知られる伊藤沙莉でさえ、批判されたこともある。今回の池田が演じた倉持は、原作にないうえ、に作品で重要な役目を担っているだけに、原作ファンからのバッシングが過熱した感も否めない。
「ただ、一方、Xでは称賛の声も少なくありません。代表的な意見としては、かなり陰惨なシーンもあり、人間のどす黒い欲望がこれでもかと描かれるドラマの中でリリーと池田演じる下村・倉持コンビは一服の清涼剤となり『癒やされる』というもの。また、久しぶりに池田の演技を見た視聴者も多かったようで、『かわいい』、『美人になった』など、容姿をホメるコメントも。総じて言えば、池田には賛否両論がでたものの、話題作で脚光を浴びたことで女優としてはプラスにこそなれ、マイナスにはならなかったと言えます」(前出・民放関係者)
今回の「地面師たち」ファンの辛辣な意見もうまく受け止め、池田には女優としてさらに進化してほしいところだ。
(渡邊伸明)