現在、ジャニーズ事務所には約300人のタレントが在籍していると言われている。歌手、役者として食べていけてるのは、その頂点だけ。半数以上は、先輩の舞台のバックダンサーや、学業と両立しているジャニーズJr.だ。ところで、このジャニーズJr.、今では当たり前のように使われているが、ルーツはあまり知られていない。その歴史を老舗アイドル雑誌のデスクはこう解説する。
「始まりは1974年の夏、『ジャニーズ・ジュニア 第1期生』が誕生して、後に『ジュニア・スペシャル』と『ジャニーズ・ジュニア』の2つに分かれました。『ジュニア』のほうは、郷ひろみのコンサートのバックバンサーを務めていたそうです。翌1975年、『スペシャル』のほうが『JOHNNYS’ ジュニア・スペシャル』に改名されて、『ベルサイユのばら』でレコードデビュー。『JJS』と表記されました」
その後、「ジュニア」は先輩のバックダンサーとして2代目、3代目と続き、東山紀之、錦織一清、植草克秀も加入。後に3人は、バックダンサーの「ジャニーズ少年隊」となって「夜のヒットスタジオ」(フジテレビ系)などに出演。1985年、「少年隊」として歌手デビューに至った。
「では、『ジャニーズ』のほうはその後、どう継承されたか。2004年に“関ジャニ∞”、2014年に“ジャニーズWEST”といずれも、関西発のグループがその冠を継ぎました。ジュニアはJr.に表記変更され、今なお未デビュー組がひとくくりにされています」(前出・アイドル誌デスク)
50年以上の社歴を誇るジャニーズ。その変遷は深いのだ。
(北村ともこ)