元衆院議員でタレント・杉村太蔵による“1票で日本は変わらない”発言がプチ炎上し続けている。
杉村は、衆院選投開票日を翌日に控えた10月26日放送の読売テレビ「今田耕司のネタバレMTG」(読売テレビ)で、若者の投票率がなかなか上がらない現状について「(選挙の投票に)“行けば変わる”って言うでしょ? ?皆さん。これが過度な期待を持たせ過ぎてるんじゃないかなって。『あなたの1票で日本が変わる』。そんなワケないから!」とコメント。有権者に与えられた1票の価値に関して持論を展開していた。
すると、これが「元議員の人間が大事な選挙の前になんてこと言ってんだよ」と炎上する事態に。元放送作家で“メディアウォッチャー”の長谷川良品氏も、Xで「この発言は効いてくるよ【テレビはこんな人間出演させるなよ】という視聴者の怒りの1票でまず彼がテレビから消えたら杉村氏はそれでも1票の価値を無意味と嘲笑するのか」と綴ると、28日の投稿でも「ミスリーディングな暴言」「私はこの失言の罪は重いと思うよ」などと苦言を呈している。
また、情報番組「サンデー・ジャポン」(TBS系)で杉村と共演経験がある元衆院議員で実業家・宮崎謙介氏も、この波紋を呼んだ発言にXで言及。「少なくともその一票と向き合って日本を変えたいと思っている人たちが立候補している。小選挙区で真面目に立候補している人は絶対にそういう気持ちになる。比例単独での当選だと、もしかしたら、票(国民)との向き合い方が甘くなるのかも」とし、「太蔵さんの言っていることは今の多くの若者の心情を語っている側面もあるが、それでも太蔵先輩のような政治経験者はそれを諦めてはいけない。私は太蔵さんにはまだまだ社会から求められていることが多くあると思う。破滅的なことを言わずに、未来志向で若者を鼓舞していただきたい!」と、元議員としての影響力を正しく発揮してほしいと語った。
「最近では31歳の俳優・笠松将も10月6日にゲスト出演した『ワイドナショー』(フジテレビ系)で、自民党の石破茂総裁が新たな首相に選ばれたことや、新内閣の発足などが特集されるも、『僕は本当に分からない』『勉強不足』『知らないマンガを読んでて、13巻から出てきたキャラクターたちがこんなんやってるけど…みたいな感覚』と、政治に無関心だとコメント。さらに、“政治家が誰になったって、ぶっちゃけ同じだし、それに割く時間がもったいない”との旨を述べ、共演者の泉谷しげるからは『馬鹿野郎ですよ』と突っ込まれていました。元政治家でタレントとしても活躍する杉村氏は、こうした若者の政治に対する“どうせ何も変わらない”といったイメージを払拭することも重要なミッションなわけですが、その杉村氏が“変わるワケないから!”と主張しているようでは、いつまで経っても投票率は上がりません。ネットには『若者からしたらそう思っても当然でしょ。高齢者が占める割合が年々増してるし』との声もある一方、『影響力のある立場の人が選挙前にそんな余計な発言はするべきじゃない』『そんな奴が政治のコメンテーターしてるとか世も末だろ』と、不必要なコメントだったと考える人が多いですね」(テレビ誌ライター)
実際、今回の衆院選投票率は前回を下回り、戦後で3番目に低い「53.85%」に留まった。有権者のほぼ2人に1人が権利を放棄していることになり、杉村氏にはこれを改善するような言動を見せてほしいところである。
(木村慎吾)