11月27日、お昼のバラエティ番組「ぽかぽか」(フジテレビ系)で生放送中の不適切発言を謝罪する一幕があった。
この日のゲストは第100回箱根駅伝で総合優勝を果たした青山学院大学陸上部の原晋監督。
「箱根駅伝の裏側」をテーマにトークを展開する中、「問題の発言」が飛び出した。
「原監督は過去の夏合宿でみずからが下り坂を走った際、張り切りすぎて肉離れを起こしてしまったというエピソードを話したのですが、そこで『足が不自由なこと』を指す不適切な表現を使ってしまった。直後に神田愛花が『足を引きずって…』と訂正していました」(エンタメライター)
こうして番組のエンディング直前、同局の山本賢太アナが原監督の発言に触れ「障害がある方に対する不適切な表現でした。訂正してお詫びさせていただきます」と謝罪。TVerでの配信では該当部分がカットされている。
同番組では今年9月にも女優の高畑淳子が「職業差別」とされる言葉を使用し、原田葵アナが謝罪したばかり。
相次ぐ不適切発言に「生放送の限界」を指摘する報道も出ているが、同ライターは「実際のところネット上での受け止め方は“擁護の声”が大半なんです」と指摘する。
「もちろん『差別につながりかねない表現』として批判的な意見もなくはないのですが、ネットで確認する限り、多くが『たいした問題ではない』といった趣旨の見解。『謝罪するほうが不自然』との投稿も少なからず見られました」
不適切発言が擁護される背景に「テレビ業界を取り巻く現状が透けて見える」と、同ライター。
「原監督や高畑の不適切発言を『問題ない』とするコメントから一様に感じられるのが『過剰なコンプライアンス』への忌避感。表現の規制にがんじがらめになっている近年のテレビ番組に不満を感じている視聴者は少なくないということでしょう」(同ライター)
意外な形で飛び出した「テレビへの不満」であった。
(塚原真弓)