お笑いコンビ・令和ロマンによる史上初の2連覇で幕を閉じた「M-1グランプリ2024」(テレビ朝日系)だが、審査員を務めたナイツ・塙宣之にとって「一番ウケた」瞬間は、“平場最強”芸人が口にしたあるコメントだったという。
塙は大会翌日の12月23日に生出演した冠ラジオ番組「ナイツ ザ・ラジオショー」(ニッポン放送)で同大会を振り返る中、意外な形で爪痕を残したマユリカ(阪本、中谷)の奮闘を労った。
マユリカは今大会でストレートに決勝進出を果たすことができなかったが、大会当日の敗者復活戦を勝ち抜けて、何とか決勝に参戦。昨年まではテレ朝そばの六本木ヒルズアリーナで催されるのが定番だった敗者復活戦が、今年は新宿住友ビルの三角広場で行われ、決勝進出が決まったマユリカは大急ぎでテレ朝に向かうも、年の瀬の渋滞の影響をモロに受けてしまうことに。
途中、司会の今田耕司は「マユリカが来ないと始められませんから」「とにかく急いで」と2人に呼びかけるなど、“マユリカ待ち”のタイミングもあったほどだった。
そして、いざ本番が開始し、トップバッターの令和ロマンからヤーレンズ、真空ジェシカといった大会猛者らが次々に高得点を獲得していく中、4番手に登場したのがマユリカ。同窓会をテーマにした漫才を披露したところ、820点とスコアが伸びず、4番目の登場で4位のフィニッシュという“今大会最速の敗退者”に決定。すぐに今田から得点の感想を求められると、阪本は悲しそうな表情で「え、これ、大急ぎで負けに来たんですか?」と、敗者復活戦からの大移動と“最速敗退”を自虐し、会場に爆笑を巻き起こした。
このコメントはSNSでも“大会イチ面白い瞬間”として話題に。審査員としてスタジオに同席した塙も「一番ウケたのはマユリカの阪本が『急いで負けに来た』って」「1番ウケてました。あいつスゴいなって」と阪本のコメントを褒めちぎる。相方・土屋伸之も「あれはスゴかったね。(M-1を2001年から)20回やった中で、まだ誰も言ってなかったからね。ああいう言い方があるんだって」と共感すると、塙は「声出して、みんな笑ってましたから」と絶賛していた。
「阪本は昨年のM-1でもフリートークで大きな存在感を発揮。大会側が考案した各出場コンビのキャッチコピーへの“不満表明”が大爆笑でした。M-1では、しゃべくり漫才が得意のさや香に『激情リベンジ』、若くして王者となった令和ロマンに『エキセントリックルーキー』などと、大会独自のコピーをつけて紹介するのも密かな名物となっています。しかし、マユリカの紹介映像では『ずっとキモダチ』との不可思議なコピーが大映しに。これに阪本はマユリカとしてのネタを終えた直後のコメントで、今回と同様に不服そうな顔で『キモダチってなんですか?』。会場は大ウケで2度のM-1決勝進出を果たしている阪本の平場(フリートーク中)でのコメント力は、現在のところ“百発百中”です」(テレビ誌ライター)
敗者復活戦の会場がやや離れた新宿となったのは、阪本にとっては“オイシイ振り”になったようで。
(木村慎吾)