1月27日にフジテレビの港浩一元社長らが参加した会見では、女性トラブルを起こした元タレント・中居正広氏の「センシティブな案件」をめぐる記者との様々なやり取りが注目された。
中居氏が2023年6月にトラブルを起こした相手女性に、中居との会食をセッティングしたのがフジテレビの編成幹部とされたことから、同会見では、トラブル発生直後に港氏らが適切な対応を取ったのかについての質問が集中。ちなみに、28日になって、トラブルを報じた週刊文春が、当日会に女性を誘ったのは中居氏だったが、編成幹部がセッティングした会の“延長”だと女性が話していることや、事件直前に女性を中居氏宅でのバーベキューに連れて行ったことなどから、編成幹部がトラブルに関与した事実は変わらないとのコメントを発表している。
いずれにせよ、トラブル当日は2人きりだったとされるが、実際に中居氏と女性の間で何が起きたかの詳細は、2人が締結したとされる守秘義務によって明らかにされていない。が、会見では、港氏は、発言できる内容として、トラブル発生から2カ月後にその詳細な内容を報告され、「人権侵害の可能性がある」と感じたと説明。
これにある記者からは「人権侵害に関することということですが、犯罪的なことが考えられたのでしょうか?たとえば薬物とかが関係していたのでしょうか?」との質問が飛び出した。港氏は「最初に話を聞いた人の報告によると、センシティブな案件なのかと判断が難しかった」とし、「(被害)女性の最大の希望は人に知られずに仕事に復帰することでしたから…」と若干話題を逸らすようにも聞こえる回答だったため、記者からは「答えてないんですよ。刑事的な問題はあったのですか?と聞いてます」と厳しく追及された。
港氏は「あの…それはわかりません。プライベートな出来事だと思いますから、そういうような(薬物の)話はちょっと聞いたことがなく、今驚いてますけども、わかりませんし、そういうことも第三者委員会で調査対象になるのか私は分かりません」とかなり困惑した様子で答えてしまったのだ。
再び記者が「人権侵害の疑いがあるとおっしゃったじゃないですか。刑事上でない限り人権侵害は起きないと思うのですが」とツッコむも、港氏は「プライベートな事案なので…」と回答を控え、「薬物は関係ないんですか?」との質問にも「え…聞いたことがなく、わかりません」と返すのみだったのだ。
「記者が中居と薬物について何か“新しい事実”を取材で得て、それをぶつけたわけでもなさそうで、必然、このやりとりは長引くものにはなりませんでしたが、中居氏の薬物使用にまつわる噂はかねてよりSNSやネット上で飛び交っていました。ただ、その出どころは複数あって、古くは2009年、元俳優の押尾学氏がマンションで飲食店従業員の女性と薬物を使用し、女性が死亡し、押尾氏が逮捕されたいわゆる『押尾学事件』がありましたが、のちに捜査関係者が“押尾学事件などの際に何度か名前が挙がったことがある”としていることがあります。また、中居氏のトラブルの一報後で、フジの会見前では、ある男性お笑いタレントが、実名顔出しで、動画で中居氏の薬物疑惑に関するコメントをしていたことも注目されましたね。“週刊誌上にも出ている”としつつ、大阪の番組で中居氏が番組収録に参加したものの『いわゆる薬がききすぎちゃったのか』ぼやっとしており、ろれつが回らず明らか様子がおかしく、そのまま収録は中止となり、一部メディアや警察が放送局の前に急行するも警察サイドに『謎の電話』が入り、身柄を拘束されずにすんだという真偽不明の話でした。そんな状況下において、27日の会見で港氏は“薬物が関係しているのか?”という問いに、ハッキリと“そうしたことは全く関係していません”と否定するのではなく、『わかりません』を連発したため『なんでちゃんと否定できないんだろ』『このしどろもどろな反応は疑われても仕方がない』などの憶測が過熱してしまう結果になっています」(テレビ誌ライター)
第三者委員会は、どこまで踏み込んだ調査を進められるのか。
(木村慎吾)