スキンケアコスメを購入する際って、“美容成分”から選んでいませんか? 自分の肌悩みにぴったりの美容成分を調べてから購入することは、もはや常識なのかもしれません。そんな“成分選びブーム”の裏には、化粧品原料メーカーの研究と開発の努力があるようです。
そこで今回は、原料メーカーとして1,000品目以上の製品を取り扱っている一丸ファルコスの美容成分アドバイザー(学術担当)の河合徳久さんに、季節の変わり目の乾燥や肌荒れが気になるときにオススメの美容成分をうかがいました。
■カサカサ・肌荒れしがちな春先の肌に効果的な美容成分とは?
「春の季節の変わり目は気温や湿度の変化が激しく、肌のバリア機能が乱れやすい時期。花粉や紫外線量の増加、大気中の汚染物質の影響も重なり、肌のゆらぎや乾燥、かゆみ、くすみなどのトラブルが起こりやすくなります。そこで意識したいのが、『保湿』『バリア機能のサポート』『肌のコンディションを整える』の3つ。これらのポイントを押さえたスキンケアを行うことで、春の環境に負けない肌の状態を保ちやすくなります」(河合さん)
●水溶性プロテオグリカン
「プロテオグリカンは肌の保水力を向上させると共に、肌のハリ・ツヤもサポートするエイジングケアには欠かせない成分。水溶性プロテオグリカンは、水分を保持しながら、ハリ・ツヤのある肌へ導くため、春の肌のコンディションを整えるのに適しています」
●アロエベラ葉エキス
「沖縄県・宮古島産のアロエベラから抽出されたエキスで、アロエ特有の多糖類が豊富に含まれています。濃厚なとろみが特徴で、肌に潤いとハリ感をもたらします。春は花粉や大気汚染物質の影響で肌が敏感になりがちですが、アロエベラ葉エキスが潤いを与えることで肌のコンディションを整え、乾燥しがちな肌の水分バランスをサポートします」
●ポリグルタミン酸
「納豆のネバネバ成分に着目して開発された、発酵由来の保湿成分です。保湿効果が高く、肌に薄い水分膜を形成して潤いをキープします。寒暖差による乾燥や、皮脂分泌の変化による肌の水分不足が起こりがちである中、肌の表面に水分を抱え込む膜を形成することで、長時間潤いを維持するのに役立ちます」
河合さんは、「ここでご紹介した成分は、あくまでも原料としての特性に基づくものです。実際の化粧品に配合される際には、濃度や他の成分との組み合わせによって、その使用感や特性が異なることがあります。成分単体の効果だけでなく、製品全体の処方バランスが重要であることを意識してみてください」と話します。
手ごわい春の肌トラブルも、これらの成分解説をヒントにスキンケアコスメをチョイスすれば解決に近付くかもしれませんね。ぜひ参考にしてくださいね。