5月9日、アリゾナ州フェニックスのチェイス・フィールドで行われたダイヤモンドバックス対ドジャース戦。防御率トップを走るドジャース・山本由伸が先発するとあって注目を集めた一戦だが、日本の野球ファンを仰天させたのが「始球式の人選」だ。スポーツジャーナリストが語る。
「この日、始球式を務めたのが元雨上がり決死隊の宮迫博之。『ジャパニーズコメディアン』と紹介された宮迫はダイヤモンドバックスのキャップをかぶりマウンドに登場。ちゃっかりと定番の『宮迫です』ポーズも披露していました」
宮迫の登場にSNSは大盛り上がり。「どうして宮迫が?」と驚きの声が噴出したのだ。
「ネットの反響は賛否両論。好意的な見方の一方で『マウンドを汚された気がする』といった否定的な声も散見されました」(前出・スポーツジャーナリスト)
いったい、なぜ宮迫が始球式を務めることができたのか。スポーツジャーナリストが続ける。
「宮迫と親交のあるIT企業の社長が今回の始球式の権利を主催チームのダイヤモンドバックスから購入したというのが背景にある。この試合では始球式のほかにもその会社のロゴがスタジアム広告として設置されていました。いわゆる『スポンサー枠』による起用です」
気になるのは宮迫の始球式を実現させた費用だ。
「公表されていませんが、メジャーリーグの広告相場から考えると1000万円台半ばでしょうね。始球式の権利を購入した企業としては、宮迫を登場させたことで日本のメディアに取り上げられ、費用以上の広告効果があったといえるのではないでしょうか」(前出・スポーツジャーナリスト)
巧みな広告戦略であった。
(塚原真弓)