女優の岸井ゆきのが6月20日までに自身のインスタグラムを更新し、ドラマ「恋は闇」(日本テレビ系)でW主演を務めた志尊淳との2ショット写真とともに、「恋は闇!ほんとうに有難うございました。このチームでなければ、誰一人欠けても見れなかった景色にたどり着けた」と感謝の言葉をつづった。
6月18日に最終回を迎えた「恋は闇」は、週刊誌のフリーライター・設楽浩暉(志尊)と、情報番組のディレクター・筒井万琴(岸井)が、「ホルスの目殺人事件」の現場で出会ったことをきっかけに始まるラブミステリー。同局系ドラマ「あなたの番です」「真犯人フラグ」を手がけた制作陣が再集結したことで注目を浴び、「犯人」についての考察がネット上を賑わせた。
しかし、最終回ではツッコミ祭りとなったようで……。テレビ誌ライターが言う。
「ヒロインが殺されそうになっている状況で、警察官たちは全員徒歩で現場に向かい、到着した際には息ひとつ乱していない。また、真犯人の夏八木唯月(望月歩)が警察情報をハッキングできたのは『小学生のときにパソコン部だったから、だいたいのことはできる』というもの。警察を出し抜き連続殺人を続けた人物の根拠としてはあまりにも軽く、考察型ミステリーとしての説得力を著しく欠いていた印象です」
極めつきは、浩暉が万琴をかばって刺され、瀕死の重傷を負ったシーンだ。
「突入した6人ほどの刑事たちは犯人を確保した後、なぜか重体の浩暉を完全に無視し、そのまま全員撤収。応急処置も救急車の手配も行われないまま、現場には万琴と浩暉の2人だけが残される。しかも万琴も、浩暉と感情的な会話を始めるという、状況にそぐわない展開が続いた。さらに、死にそうな浩暉がとにかくよくしゃべる。ネット上では『とりあえず救急車呼べ~!』の大合唱となり、内容に集中できない視聴者が続出していました。『あな番』や『真犯人フラグ』には秋元康氏が企画として加わっていましたが、今作では名前がありませんでした。ヒットメーカーのチェックが入っていなかったことで、いささか雑なラストになってしまったのかもしれません」(エンタメ誌編集者)
もっとも、物語に組み込まれていた一部の伏線やモチーフには一定の評価もある。唯月の“月”という名と、浩暉の“暉(太陽)”という文字が、古代エジプト神話の「ホルスの目」に重ねられていた巧妙さに、一部の視聴者が感嘆した。「月と太陽でホルスだったとは」「2人の名前に意味があった」と感心する声もあり、こうした細部の仕込みがあったことは確かである。
岸井のインスタグラムからは、万琴という役への真摯な向き合いが伝わってくるが、それゆえに、最終回の演出が残念だったと感じた視聴者が多かったのかもしれない。