「シュンスケ・ナカムラ」リヴァプール選手の回答に喝采!少年の目に焼き付いた“最高のフリーキック”
サッカー元日本代表の技巧派で、現在はJ1・横浜FCでコーチを務める中村俊輔氏。彼がヨーロッパで残したインパクトは、現役のトッププレーヤーにとっても忘れられないものだったようだ。
目下、SNSで注目を集めているのが、イングランド・プレミアリーグ王者、リヴァプールの公式Xアカウントが9月13日に公開した選手へのインタビュー動画である。
取材に応じたのは、世界的ビッグクラブで活躍する歴戦の猛者ばかり。質問内容は「あなたがコレまでに生で見た最高のフリーキック(FK)は?」というもので、今夏に200億円以上の移籍金でチームに加入したドイツ代表MFフロリアン・ヴィルツを始め、オランダ代表MFジェレミー・フリンポン、イタリア代表FWフェデリコ・キエーザら、ほとんどの選手は、口をそろえて「ソボスライ」だと回答。これは、8月31日開催の国内リーグ第3節アーセナル戦で、見事なFKの決勝点を決めた同僚MFドミニク・ソボスライのことで、サポーターからもチームに貴重な勝利をもたらした“奇跡の決勝弾“だと絶賛されていた。
そんな中、スコットランド代表DFアンドリュー・ロバートソンの答えに、日本人サポーターが沸いている。
彼は、“人生で最高のFK”として、「セルティック・パークでのマンチェスター・ユナイテッド戦で決めたシュンスケ・ナカムラだ」と回答。これは、2006年11月21日開催の欧州チャンピオンズリーグ・グループステージ第5節で、中村氏が強豪マンチェスター・ユナイテッドを相手に決めた伝説のFKを指している。
「当時、中村氏が在籍していたスコットランドのセルティックは、0-0で迎えた81分、相手ゴールから25メートルほど離れた位置でファールを受け、FKを獲得。キッカーを任されたのは“黄金の左足”と称えられた中村氏で、彼のキックは見事なカーブを描き、ゴール右上の隅へと吸い込まれました。ユナイテッドのゴールマウスを守っていたのは当時のオランダ代表GKエドウィン・ファン・デル・サールで、世界でも指折りの名手。そのファン・デル・サールが必死に腕を伸ばすも、つかむことができたのはボールではなく“空気”でした。しかも、このゴールが決勝弾となり、セルティックは強豪相手に1-0で勝利。その結果、クラブ初となる欧州チャンピオンズリーグでの決勝トーナメント進出が決まるという、最高のオマケも付いています。これを“マイベスト”に挙げたロバートソンは、セルティックのユースチームにも在籍した経験があり、06年当時は12歳でした。19年が経った今も、その感動が薄まることなく、彼の中では最も衝撃を与えたゴールだったのでしょう。日本人サポーターの間でも、彼のコメントに『最高に嬉しい』『日本人としてすごく誇らしいですね』『ロバートソン、ますます好きになる』などの声がSNS上に並んでいます。」(スポーツライター)
ロバートソンは中村氏と同じレフティーで、精度の高いピンポイントクロスを武器としている点も、共通する特徴だ。12歳だったサッカー少年には憧れの想いとともに、参考にする要素も多かったお手本的存在だったのではないだろうか。
(木村慎吾)
