野呂佳代への“向き合い方”で明暗!有吉弘行「物議」と木村拓哉「大絶賛」の差とは
女優・野呂佳代の体型イジりをめぐり、トップお笑いタレントと国民的アイドルの間に、明確な差が出ているとして、話題を集めている。
目下、批判の対象となっているのは、9月6日に放送されたお笑い芸人・有吉弘行がMCを任される特番「有吉の夏休み2025 密着77時間 in Hawaii」(フジテレビ系)での一幕だ。
同番組は、有吉がお馴染みの共演者たちとハワイで夏休みを過ごす毎年恒例の企画だが、昨年は出演予定だったタレント・フワちゃんが直前の不祥事で全カットに。今年は新メンバーとして元AKB48で女優の野呂が登場した。野呂はバラエティ力にも定評があり、有吉と同じ事務所の後輩でもあるため、終始、軽妙な掛け合いを披露したが、番組中の有吉の発言に一部視聴者が不快感を示した。
食べ放題のステーキハウスを訪れた際には、満腹そうな野呂に対して「(もっと)食べられるだろ?」、水を頼めば、「お砂糖はどうする?」と、随所で“大食いキャラ”に結びつけるイジりを連発。視聴者からはX「野呂ちゃんの体型いじりが酷くて観てて嫌だった」「時代錯誤すぎる」「バラエティだからといっても不快」といった批判が相次いだ。
一方、同じように野呂の体型をめぐる場面で、紳士的な振る舞いを見せて評価を高めたのが元SMAPの俳優・木村拓哉だった。今年4月、自身のYouTube番組で野呂と洋服屋を訪れ、彼女のコーディネートをしていた木村は、野呂が「XLなんです…」と服のサイズを明かした際、茶化すことなく、用意していたLサイズの服をXLに持ち替えた。周囲のスタッフからは笑いの反応も溢れたが、木村だけは真剣にコーディネートを続行し、「さすがキムタク」「木村さん、絶対に女性の体型とか見た目を冷やかしたりしないから安心して見てられる」などの絶賛が視聴者から集中していた。
その後、再び木村と共演したラジオ番組で、野呂が「(一連の服屋でのやり取りで)必然的に私がXLだと広まってしまった」と自虐すると、木村は「まぁでも、それは服のサイズですから」「大事なのは心のサイズです」と即座にフォロー。またしても炸裂した配慮あるコメントに「神対応すぎる」「人間の器が違う」との反応がリスナーから相次いでいた。
「有吉の野呂イジりは信頼関係の上で成り立っているのでしょうが、繰り返し体型を茶化す姿勢には視聴者が敏感に反応しています。対照的に木村はいっさい、そうしたイジりを見せることなく、自然体で寄り添い、むしろ野呂を持ち上げる対応を見せました。この差はコンプライアンス意識や価値観のアップデート度合いを象徴していると言えるでしょう。芸人に代表されるバラエティの世界では、いまだに容姿イジりで笑いを取ろうとする風潮が残っていますが、そのやり方はもはやリスクの方が大きい時代です。令和の時代になり、そろそろお笑い勢も、木村のように視聴者を不快にさせないスタイルへと考えを進化させるべき時期に来ているのではないでしょうか」(テレビ誌ライター)
たとえ当事者間で信頼関係があったとしても、テレビや公の電波を通せば、多くの視聴者がそれぞれの受け止め方で当該場面を解釈することになる。野呂をめぐる両者の向き合い方のは、芸能界における“イジり”の在り方を改めて問い直す象徴的な出来事となったと言えよう。
(木村慎吾)
