「寝る前に“楽しいこと”をしちゃいけない」精神科医が教える「入眠120分前のNG行動」
「おしゃべりし過ぎて寝不足になることがあります。おしゃべりも睡眠に悪影響を及ぼしますか?」
精神科医・樺沢紫苑(かばさわしおん)氏のもとに届いた切実な質問。
脳や身体の疲労回復、成長ホルモンの分泌、免疫機能の向上など、睡眠は心身の健康維持に欠かせない。樺沢氏は、自身のYouTubeチャンネル「精神科医・樺沢紫苑の樺チャンネル」(10月1日公開)で、次のように回答した。
「寝る前におしゃべりすると、間違いなく寝られなくなります。私も夜に配信していると終わってからすぐには寝られないです。興奮すると寝るまでに90~120分かかるんですね。交感神経を副交感神経に切り替える必要がある。昼の神経を夜の神経に切り替えないと眠りに入れないから」
さらにこう続ける。
「実家に帰ると、うちの母親が夜10時に友達とかきょうだいと電話で1時間ぐらい話しているんですね。それで寝られないからと睡眠薬を飲んでいるんだけど、寝る前に楽しいことをしちゃいけないんですよ。ゲームやスマホもそうで、脳が興奮しているのが楽しいワケだから、楽しいことをやったら(入眠まで)120分はかかります」
日本インフォメーションが2022年5月に実施した全国調査(16~59歳対象)によると、睡眠に「悩みがある」「やや悩みがある」と答えた人は全体の約半数(49.2%)にのぼる。悩みの原因として最も多かったのは「睡眠時間が不足している」(55.9%)。一方で、具体的な睡眠対策を「特になし」と答えた人が40.0%に達している。
また、不眠の主な原因として「ストレス」を挙げた人は52.2%。寝る前におしゃべりでストレスを発散しているつもりでも、実は脳を興奮させているとすれば、逆効果になっている可能性が高いようだ。
睡眠の120分前には楽しいことから離れる。これが睡眠の質を変えるコツのようだが、あなたはどう過ごしますかーー。
(所ひで/YouTubeライター)
