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2025/10/09 18:20

【爽子の衝動】ヤングケアラーを描く衝撃映画「主演女優&監督」をW直撃!古澤メイ「爽子を型にはめず動こうと決めていた」 戸田彬弘監督「彼女には“重さ”を引き受けてもらえると…」

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2025/10/09 18:20


 映画「爽子の衝動」は、ヤングケアラーという現代的なテーマを正面から扱い、観る者の心を深く揺さぶる衝撃作だ。先日、「第20回ロサンゼルス日本映画祭」で最優秀作品賞を受賞。主人公である19歳の少女・爽子(そよこ)が、四肢麻痺で失明した父を介護しながら夢をあきらめ、社会から遠ざかりながらも、もがきながら日々を生きるが…。監督を務めたのは、「市子」など、社会と個の間に生まれる痛みを描き続ける戸田彬弘氏。そして主演を務めたのは、本作が映画初主演となる古澤メイ。繊細で透明な存在感を放つ彼女が、爽子という少女の“痛み”をどう演じたのか。2人に、この作品が生まれるまでの物語を聞いた。
 
―企画のはじまりを教えてください。

戸田監督:きっかけは、古澤さんと、ある舞台を観にいき、その公演が終わったあと、いろんな話をしたんです。古澤さんも自分の舞台が終わった直後で、次の仕事がまだ決まっていないという彼女の熱量はすごくて、焦りとか、自分がどう生きていきたいのかを真剣に話してくれました。演技力もあるのでチャレンジする場が無いのがもったいないと感じたのと、その姿に心を動かされて、「じゃあ、彼女のための企画を一緒に作ってみよう」と思ったのが始まりでした。そんな折に(脚本家の)野島伸司さんが主宰されているポーラスターアカデミーとも才能のある新人さんを育むプロジェクトが発足して、この物語が動き出しました。
 
―テーマとして“ヤングケアラー”を扱った理由は?

戸田監督:あるドキュメンタリーを観たのがきっかけですね。親の介護を続けて、社会とつながれないまま大人になってしまった人たちの現実を知って、胸が締めつけられたんです。彼らの時間はどこかで止まってしまうのに、再スタートも切れない。そんな現実の停滞の中から、なんとか外に出ようとする、そんな人間の存在として描きたいと思いました。古澤さんには、そういう“重さ”を引き受けてもらえると感じましたし、挑戦してほしかったんです。覚悟を持って飛び込める役を、彼女に託しました。
 オリジナル

―古澤さんは託されて、台本を読んだとき、どんな気持ちでしたか?

古澤:最初に読んだときは、自分が演じる事を忘れて無我夢中で読んでいた記憶があります。とにかく、台本そのものにすごい力を感じ、読みながら、息をするのが苦しくなるような感覚がありました。そして、この作品や爽子を背負うには覚悟がいる、自分ができることは全てやろうと心から思いました。
 
―役作りでは、どんなことを意識しましたか?

古澤:“ヤングケアラー”という言葉や、彼女の持っている苦しみもありますけど、そこに意味を持たせないようにしました。ラベルで人を理解した気になるのは違うなと思って。爽子は“定義”じゃなくて、“ひとりの人間”として存在している。そのまま受け止めたくて、自分の中で彼女を型にはめずに、感じるままに動こうと決めていました。
 
―古澤さんは今作が初主演。改めて自己紹介をお願いできますか。

古澤:25歳のB型です(笑)。小さいころからダンスやバトンをやっていて、体を動かすのが好きです。絵を描いたり、ギターを弾いたりもします。映画やドラマは小さいころから大好きで、でも最初に惹かれたのは本でした。文字だけで頭の中に世界が広がっていく感覚がすごく好き。高校の時、東野圭吾さんの「虹を操る少年」を担任の先生に勧めてもらって、読んだことがきっかけで本が好きになりました。現実よりも“物語の中の世界”のほうがずっと鮮やかに感じ、そこから想像の世界に魅了されて、気づいたら演じる側に立ちたいと思うようになりました。ポール・オースターや森見登美彦さんも好きで、どこか現実離れしている世界観に惹かれます。
 
―憧れの女優さんは?

古澤:好きな女優さんは数え切れないくらいいらっしゃいますが「この人みたいになりたい」とはあまり考えないようにしています。役者って、自分自身がどう生きているかがそのまま出る職業だと思うんです。だからこそ、 皆さんが他にはないものを持っているし、私も自分自身を信じていきたいなと思います。
 
―今後やってみたい役はありますか?

古澤:自分の中でずっと目標としてあるのは朝ドラです。時代を切り開いてきた女性達の強さやたくましさにエネルギーをもらってきました。でもまだまだ経験が少ないので、これからいろんな役に出会っていきたいです。役を通して誰かの人生を想う度に、自分も少しずつ変わっていく自覚があります。いつか、「これを演じたい」と心から思える役に出会えたときに、その役をちゃんと掴める自分でいたいです。
 
―最後に、映画を観る方へのメッセージを。

古澤:10月10日から「新宿シネマカリテ」で公開されるのですが、この作品は、見る人にとって苦しい場面も多いと思います。でも、台本を初めて読んだときの私のように、どこか心の奥に何かが残る作品になっていたら嬉しいです。見たから何かが変わるんじゃなくても、ふとした瞬間に思い出してもらえるような作品です。そして、誰かを想ったり、周りの人に優しさを向けるきっかけになってくれたらと思います。
 
 誰にでもある静かな衝動や痛み、そしてやさしさを、映画館で確かめてほしい。

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