幕府公認の“女性霊能者集団”は実在した!島田秀平が語る「歩き巫女・ノノウ」驚きの実態
「今回ですね、わたし島田がここ最近で一番びっくりした、すげぇな、そんなことあったんだというお話を興奮をもってお伝えしたいと思うんですよ。かつて日本には霊能力をもって全国を回って人々を癒していた人がいた。何がすごいって、幕府公認の霊能者の集団がいたってことなんですよ。知ってました?」
タレントで手相占い師の島田秀平が10月28日、自身のYouTubeチャンネル「島田秀平のお開運巡り」を更新。驚きをもって語ったのは、長野県東御市祢津(ねつ)を取材した際に知った、「ノノウ」と呼ばれる歩き巫女の存在だった。
島田によると、ノノウ(歩き巫女)とは、戦国から江戸時代にかけて、全国を旅しながら霊力で人々の悩みを解き、癒していた女性たちのこと。彼女たちは「神事舞太夫」と呼ばれる男性指導者に統率され、1人の神事舞太夫につきおよそ7人のノノウが同行し、一団となって各地を巡っていた。
幕府公認だったため、通行手形が発行され、関所も自由に通行できた。冬の間は冷水を浴びるなどの厳しい修行を積み、霊力を鍛えていたという。5月から10月にかけて全国を回り、どこでも大歓迎されたそうだ。
彼女たちが行っていたのは「生き寄せ」(生きている人の念を受け取り、思いを伝える)、「死に寄せ」(亡くなった人の念を受け取り、思いを伝える)、「神寄せ」(神のメッセージを降ろし、相談者に伝える)といった霊的儀礼。庶民だけでなく殿様にも大人気だったとか。
しかし、明治時代に出された神仏分離令によってノノウの活動は禁じられ、彼女たちは全国に散っていったとされる。
郷土史家で歩き巫女研究家の石川好一氏によると、2009年放送の大河ドラマ「天地人」で、主役の直江兼続(妻夫木聡)に仕えたくノ一(長澤まさみ)もノノウだったという。
沖縄のユタ、青森・恐山のイタコなど霊的儀礼をおこなう民間霊媒師の中には、ノノウの系譜が受け継がれているのかもしれない。
(所ひで/YouTubeライター)
