映画「ヒグマ!!」も公開延期に!「クマ被害」現地取材記者が明かす「住民の恐怖」
東北地方を中心に、北海道、北陸など各地でクマによる人的被害が続出している。最近でも、岩手県と秋田県でクマに襲われたとみられる遺体が見つかったばかりだ。また、東北の各県でクマの目撃情報が相次ぎ、盛岡市の市街地にある岩手銀行本店の地下駐車場内でクマ1頭が確認され大騒動となった。その他にも、商業施設や学校など多くの人が集う場所にクマが出没するなど、各地で異常事態が起き続けている状況だ。
クマの「被害」はエンタメやスポーツ界にも波及。鈴木福主演映画「ヒグマ!!」は、10月24日に公開延期を発表。福島ユナイテッドFCは、10月28日に練習見学やファンサービス中止のお知らせを発表(31日に11月3日からの再開を発表)するなど、クマ出没による様々な影響が出始めている。なぜ、こんな異常事態が起きているのか?実際にクマが出没したエリアで現在も取材を行っているテレビ関係者のAさんが内情をこう明かす。
「全国的に、猟友会を中心とするハンターが高齢化で少なくなり、クマの個体数が増えているとされています。また、今年は特にクマの主食となるブナの実が大凶作で、エサを求めて人里まで下りてきているようです。最近では人里に現れて冬眠しないクマも多くなっていて、冬の間でも人的被害が続出する可能性があります。東北地方では、これまでにない異常事態に住民が怯えています」
特に驚きだったのが、多くの人が行き交う市街地にクマが出没していることだという。
「クマが居座った岩手銀行本店は、岩手県盛岡市の中心部にあり岩手県でも人が多いエリア。また、10月21日に宮城県仙台市の地下鉄・大町西公園駅近くの市道でクマが目撃されたが、この駅は仙台駅からそれほど離れていなく人通りが多い。同じ頃に山形県では、最も栄えている山形市のJR山形駅からそう離れていない場所でもクマが見つかるなど、これまでは考えられないような市街地にクマが出没しています。もし、現地で取材すると、日が暮れると怖くて散歩できないという人も多い。子どもが通う学校にも出没しているので、現地の人たちはクマの驚異に怯えています。都会にいるとわかりづらいですが、異常事態ですよ」
東北地方だけでなく、最近では埼玉県などでもクマの出没目撃情報が増えている。今後、人的被害が、全国各地で起きる可能性が高くなっているのかもしれない。
(渡邊伸明)=写真はイメージ=
