ここ数年、関東への出店が続いている「名古屋めし」のチェーン店。手羽先の食べられる居酒屋「世界の山ちゃん」や、モーニングやシロノワールが有名な「コメダ珈琲店」などは、東京都内でもあちこちに見られるようになりました。
東京、大阪に次ぐ第三の都市と言われながらも、いまいちその文化が知られていなかった名古屋ですがが、ここ最近は徐々に食文化が他県にも知られるようになってきています。名古屋在住のライターはこう話します。
「名古屋には魅力的な観光スポットがほとんどなく、食文化でアピールするしかない状態。ところが、もともと自動車製造業で経済を回してきた名古屋人は『別にアピールしなくてもいい』と考えがちだったんです。ただ、2016年の伊勢志摩サミットや、東京から開通するリニア新幹線の構想などもあり、今ようやく目線が外側に向いてきた感じですね」
そんな流れの中で、今じわじわと名古屋めしチェーンが関東進出を果たしているのです。
「これも名古屋名物なの?というものも東京に進出しています。名古屋人でも“名古屋名物”だとあまり認識されていないのが、カレーうどんや台湾まぜそばでしょうか」(前出ライター)
そんなグルメチェーンの一部を紹介するので、ぜひ名古屋めしを体験してみてください。
名古屋では「山ちゃん派vs風来坊派」に人気が分かれる、手羽先居酒屋。山ちゃんの創業者も「風来坊をまねした」と公言している、元祖手羽先の店。関東には品川店、銀座店、埼玉の大宮店があります。
■若鯱家 http://www.wakashachiya.co.jp/
カレーうどんのチェーン店。名古屋のカレーうどんは「あんかけ」のように、ねっとりとしたとろみがあるのが特徴。若鯱家のカレーうどんはモッチリした極太麺に、とろみスープがよく絡みます。品川シーサイドフォレスト店、新宿イーストサイドスクエア店など、関東に数店あります。
■麺家はなび http://menya-hanabi.com/
関東には新宿に出店。名物「台湾まぜそば」は、もともと名古屋の人気中華料理店「味仙」の「台湾ラーメン」にのせる「台湾ミンチ」(唐辛子をたっぷり入れて炒めた挽肉)を、汁なしのまぜそばに応用したもの。味仙も東京・神田に出店しています。
■パスタ・デ・ココ http://www.ichibanya.co.jp/pasta/
名古屋を拠点とするカレーチェーン「CoCo壱番屋」が手がけるあんかけスパゲッティ専門店。太い麺にトマトベースのあんがかかった「あんかけスパゲッティ」は、名古屋のソウルフード。東京には港区西新橋烏森通店があります。
■ひつまぶし備長 http://hitsumabushi.co.jp/
蒸さずに炭火でじっくり焼いたうなぎを細かく切って、ごはんにのせた「ひつまぶし」。最初はそのまま、2膳目はネギとわさびの薬味をのせて、3膳目はそこに出汁をかけて食べます。東京には銀座店、池袋パルコ店、東京スカイツリータウン・ソラマチ店があります。