あの大ヒット曲が流れるエンディングを期待していた日本中のお茶の間をフジテレビが凍らせた。
3月4日の夜、フジテレビがあの社会現象の恩恵にあずかろうと、ディズニー映画「アナと雪の女王」を地上波で初放送。視聴率は19.7%と期待された20%にはわずかに届かなかったが、視聴率低迷にあえぐ同局が感謝してもしきれない「アナ雪」パワーを見せつけた。
ところが、日本版のエンディングを歌うMay J.の「ありのままで」を約20秒だけ流し、あとは大幅カット。なんと、自局のアナウンサー陣や一般の子供たちが歌う映像に差し替えて放送したのだ。
「『アナ雪』の世界観に浸っていた人たちも、一気に気持ちが冷めてしまったようです。特に『アナ雪』はエンディングの“歌”まで含めて人気のある映画。局がその部分を自分たちに都合よく変えてしまうのはご法度です。素人の子供たちはまだしも、May J.をカットされてまでお茶の間はアナウンサーや芸人の歌など誰も聴きたくなかったはずです。しかも、フジテレビも制作に携わった4月公開の映画『帝一の國』の出演者たちにも歌わせたこと。主演の菅田将暉も引っ張り出されていましたが、ディズニーの超スペシャルコンテンツを使って自社映画の宣伝を入れ込む始末。フジテレビは『観ると同時に参加する楽しみも提供したい』という建前を言っていましたが、結局は自社の利益最優先がミエミエ。これは批判をくらっても同情の余地がありません」(映画専門誌記者)
批判の電話も局に殺到したというが、「アナ雪」すらもまともに放送できないようでは、いよいよフジテレビを観る人はいなくなる?
(平山リン)